WindowsXPを使い続ける不便
WindowsXPを使い続ける不便
WindowsXPのサポートが13年のサポート期間をすべて終了しました。 今後公式にアップデートが配布される事はありません。 それでもセキュリティに気をつければ、使い続ける事ができるだろう、という方針で使い続けられる方もいらっしゃると思います。 セキュリティについては多く語られている事ですし、これまでも再三ブログに危険性を書いてきましたので、セキュリティ以外にどういった事柄があるか、という事を考えてみようと思います。 ソフトとハードの対応 OSが公式にサポート終了し、新規出荷も無いものに対して、最新のソフトウェアとハードウェアは対応しないと考えられます。 USB機器で、ハードディスクや、USBメモリ、キーボード、マウスなど、現在標準で対応している機器としてこれからも使用できるでしょう。 プリンタなどは個別のドライバーが必要となりますが、今後新機種が発売され、ドライバーが更新される際にWindowsXP対応していないことも十分あり得る事です。 プリンタだけではなく、デバイス固有のドライバーが必要な機器は今後WindowsXP対応を明記せず、対応していても自己責任で、という形になるでしょう。 またMicrosoftもWindowsXP向けの新たなドライバーを作成して、WindowsUpdateに追加する事もあり得ない事のように思えます。 ソフトウェア面でも、フリーソフトウェアをはじめとして、普段使用しているアプリケーションがバージョンアップの際にWindowsXPを外してしまう事も同じく考えられます。 過去のバージョンが常に取得できるものであれば使い続けられるかもしれませんが、過去のバージョンを提供する事は、サポートコストが必要になりますので、商用のソフトウェアであれば、コストをかけてまで対応を続ける事は約束されていない事でしょう。 これらソフトウェアのバージョンアップ、ハードウェアの更新について、WindowsXPを使い続けるという事はユーザーにもそれなりのコストが必要という事になります。 なんらかハードディスクの障害などが発生した時に、WindowsXPを再インストールして、その後にすべての環境をそのまま復旧できるかどうか、は今後保証されなくなると言ってもよいかもしれません。 WindowsXPはいつまでアクティベーションできるか WindowsXPはMicrosoft社のサーバーでアクティベーション(ライセンス認証)することが必要となる最初のWindowsOSです。 Windows2000などでは固定のプロダクトキーさえ照合できれば、オフラインでも使い始める事ができました。 このアクティベーションサーバーがいつまでMicrosoft社がサポートするかは明記されていないはずです。 またアクティベーションで技術的な問題が発生した場合は、これは明確にサポート終了していますので、それ以上先に進めないことも考えられうる事です。 アクティベーションはパソコンの内部構成が変更されたり、パソコン自体を交換した際に必ず発生する事ですので、その度にうまくいかないリスクを受け入れなければなりません。 ディスクイメージでのバックアップを取っている場合も、復元後にアクティベーションを求められる事はあり得る事ですので、TrueImageなどでバックアップを取っているからといって安心できるものでもありません。 アクティベーションサーバーは当面の間稼働する事は確実ですが、何年先まで可能か、という事については全く不透明です。 行き詰まってからのアップデートは困難 上記以外にも、パソコンを使われている方で、様々な障害や不調について、解決するために苦労をされたことはほぼ必ずあるはずです。 どうしてもWindowsXPを使い続ける事と、様々な障害や不具合を解決していく、という二つのリスクを背負い続けるのは、コストに見合わないと考えています。 いざWindowsXPでの現行のPCがうまく動作しなくなった時点からアップデートを考えてうまくいかない場合は、技術サポートを受けられない事も考えると、解決の難しさは何段もあがります。 最悪移行できないいくつかのデータがあったとしても、他の方式に変換できない、他に方法が無い、という事さえ想定しておくべきでしょう。 また同様のケースを経験して、解決法を持ったユーザーも右肩下がりで減っていくので、知人やインターネットに助けを求めても得られないことも想像できます。 最新の機能を使う事 最新のWindowsはXPに比べて要求スペックが高い、操作感や見た目が違う、費用がかかる、などというWindowsXPから乗り換えない理由は様々あると思います。 ただWindowsは十年以上の歳月を経て、かなりの機能追加が行われています。 不要な機能にお金を払いたくない、という意見もありますが、例えばバックアップ一つを例にとっても、Vista以降は標準機能として、ディスクのイメージバックアップを定期的にとる機能を持っています。 またWindows8以降では自動的にファイルの世代バックアップをとる機能も備えていますので、三時間前の編集時点にファイルを戻したい、というような事も標準で備えた機能として持っています。勿論削除したファイルもそこから復元する事もできます。 見た目の変更、機能がどこにあるか、というWindowsXPから変更された部分は多くあり、それらを習得するためのコストは必要となりますが、最新のWindowsの機能を使う事を考えると、不当に高いとは言えないものです。 ITを推進していく私たちのような企業は、もっと新しいWindowsに移行するメリットを共有していく事が必要になると考えています。 新しいWindowsにかえるメリットなど、今後も当ブログなどで発信していけるよう努力していきます。