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プロセッサ起因の脆弱性MeltdownとSpectre

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プロセッサ起因の脆弱性MeltdownとSpectre

2017年末にパソコン、スマホ、IoT機器などのプロセッサ起因の脆弱性MeltdownとSprctreが公表されました。 これについてOS各社などが対策用のアップデートを行なっています。 先月から現在にかけての最新版アップデートを行なっていない人はすぐに適用するようにしてください。 これはOSやアプリケーションなどのソフトウェアが原因の脆弱性ではなく、コンピュータの計算機能を集約するプロセッサの脆弱性となり、影響範囲はかなりの大きさとなります。 個人用のパソコン、スマホなどにとどまらず、Webサーバーやその他組み込み型のものなどでも同じリスクを追うことになります。 ひとまず目の前のもののアップデートを先んじて行えば、個人としての対応は終わりです。 近年のプロセッサは予測実行や投機的実行という機能を備えており、これはプログラムの命令群を順番どおりでなく後の命令でも早く実行できるものから実行していくことにより処理速度の向上を図る設計になっています。 この機能の欠陥により、一つのプログラムが他のプログラムのデータを任意に取得することができるようになるというもので、例を挙げるとブラウザで動作するJavascriptが他のアプリやOSのパスワードを読み出すことができるようになるということがこの脆弱性の概略です。 これはIntelの代表的なプロセッサCoreシリーズやスマートフォンタブレットのARM系のプロセッサも同じ設計になっているため、今回発見された脆弱性は広範囲に及びます。 この問題を解決するためにはソフトウェア側で投機実行や予測実行の機能を部分的にオミットしていく必要があります。 そのため脆弱性修正後にパフォーマンスに大小の影響がでるということになります。 個人向けのパソコンよりも大規模なWEBサーバーなどでのパフォーマンス低下がかなり大きな影響を及ぼすことになりそうです。 根本的な修正のためにはプロセッサの入れ替えが必要になり、それをパフォーマンスを低く抑えながらソフト側で対応する状況となっています。

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ARMってどんな企業?

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ARMってどんな企業?

英国企業ARMをソフトバンクが規模の大きい企業買収をし話題になりました。 ARMはマイクロプロセッサ開発を主な事業にしています。多くのスマートフォンでARMの開発したアーキテクチャは採用されており、事実上の寡占状態にあります。 とはいえ、マイクロプロセッサ業界はあまり馴染みのない方には知られていないかもしれませんが、製造業とイコールというわけではありません。 ARMが設計したプロセッサは、他のセミコンダクターというプロセッサやメモリを製造する半導体製造業にライセンスとして販売され、それぞれのセミコンダクターがプロセッサの生産を行います。 ARMのプロセッサコアはそれぞれカスタマイズなどをされ、製造工程を経てスマートフォンなどに組み込まれています。 現在PC業界で採用が多いCoreシリーズなどの製造を行うIntelは、プロセッサの開発とともに製造を行う工場も所有している企業です。Intelは開発イコール製造で、Intelアークテクチャのプロセッサは全てIntelで製造しています。 Intelはプロセッサ製造技術とともに製造工程の開発も行っており、ARMはプロセッサの製造は行わず開発のみを行っているという差があります。 工場を持たないことで小回りが利き、また製造側の技術向上に合わせてプロセッサの開発ができるので、勢力を伸ばしスマートフォン市場からさらに拡大しようとしています。 低電力での性能は高くまた柔軟な設計ができるARMですが、PC用などの計算能力を求められる分野ではまだ弱く、その分伸びしろのある企業です。 ARMアーキテクチャのプロセッサは価格面でも優位なため、HPCやクラウドなどで大量に採用されることになるかもしれません。プロセッサは単体の性能が低くとも、安価で複数を搭載できれば能力を高くすることが可能です。 携帯分野でもARMは競争の中にあります。今後ARMがどう伸びていくか、あるいは競合が現れシェアを奪い合うことになるのか、注目されている企業であることに間違いありません。

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IntelがAtomプロセッサーから撤退か?

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IntelがAtomプロセッサーから撤退か?

Intelが省電力性を重視したプロセッサーラインナップのAtomの開発計画をキャンセルしたという内容の報道が流れています。 そのため実質的にAtomプロセッサー開発から撤退してしまうのではないかという憶測があります。 具体的な内容の発表がIntelから現時点ではないようですが、複数の報道がそのように伝えているようです。 Atomプロセッサーは現在主力製品であるCore iシリーズなどとは別途設計されたものです。計算性能よりコンパクトさと低消費電力に重点が置かれています。 安価なWindowsノートパソコンやWindowsタブレット、一部Androidスマートフォンなどにも利用されています。 Atomの競合製品は、ARMアーキテクチャのプロセッサーです。 ARMアーキテクチャが主流のスマートフォン、タブレット市場に対して、Intelが独自のプロセッサーでシェア拡大を狙ってAtomを改良しリリースしていました。 AtomがARMアーキテクチャに比較する最大のメリットはIntel Core iシリーズなどと同じマイクロコードが動作することです。このようなことをバイナリ互換性と呼ぶこともあります。 Atomプロセッサを利用しWindowsパソコンと同じ規格で造られたタブレットでは、パソコンと同じWindowsをインストールでき、アプリケーションも使い回すことができます。 ただ省電力性を重視していること、また別途設計されていることから、バイナリ互換性はあっても動作速度については主力のCore iシリーズやその廉価版Celeronには及ばないものとなっています。 Core iシリーズを低消費電力化を推し進めたCore Mプロセッサーが今後Atomプロセッサーの後釜を埋めるとも考えられています。 どのようなプラットフォーム上でどのようなアプリケーションが動くかということについて、長らくOSやプロセッサーの組み合わせによって語られてきました。 Intelのプロセッサで動作するWindowsやWindowsサーバー、Intelのプロセッサで動作するMac、ARMで動作するAndroidタブレット、ARMで動作するiOS機器、Atomで動作するWindowsタブレット、ARMで動作するWindowsタブレット、などなど。 どれかの組み合わせでないと動作しないアプリケーションなどがあれば、それに応じてプラットフォームを変えなければなりませんでした。 最近の流れとして、一度プログラムコードをかけば、他のプラットフォームでも同じように動作する、という開発環境が充実してきています。 そもそもプロセッサの違いに応じて実行形式のファイルを書き出す部分についてはコンパイラなどが対応すべきであり、プラットフォームに合わせて開発側が対応するという時代は終わりを迎えそうです。 従来のIntelプロセッサーとのバイナリ互換性という独自性を打ち出した低消費電力プロセッサーでしたが、特にモバイル用途において大きなアドバンテージにならなくなってきた表れなのかもしれません。  

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ウルトラブックってなんですか

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ウルトラブックってなんですか

ウルトラブック(UltraBook)はCMでよく耳にする言葉ですが、いったい普通のノートパソコンとどう違うのか、ということはCMだけではわかりにくいものがあります。今回それを簡単に解説してみます。 ウルトラブックとは ウルトラブックとは、Intelが提唱する新しいノートパソコンの形で、軽くて薄くて持ち運びが簡単、バッテリの持続時間がかなり長く、最新のCore iシリーズを搭載したノート型パソコンです。 ほとんどの場合、13インチ以下のディスプレイを採用しておりさまざまなビジネスバッグに入りやすく、電源オフををせずに、閉じた状態からの復帰も数秒で可能、閉じた状態ではほとんど電力を消費しないなど、可用性を重視しています。 さらに、プロセッサはIntelの最新の主力製品を利用していますので、オフィスをはじめとする日常的な用途には全くストレスを感じることがないでしょう。すこし購入資金を追加すれば、SSD(フラッシュメモリー型ディスク)搭載でハードディスク搭載モデルを超えた高速さを手に入れることができます。 価格的には10万円~15万円ほどで、再安価なノートパソコンに比べると、すこしお値段は張りますが、性能から考えると高価すぎるということはありません。 いまなぜこのウルトラブックをIntel社はプッシュしているのでしょうか。 ウルトラブックまでの道筋 ネットブック時代 ネットブックは省電力なプロセッサを搭載した、かなり小型かつ安価なノート型パソコンで、7インチ程度のディスプレイを備え、Windowsが動作するもの、と考えていただければわかりやすいです。 価格帯としては5万円ぐらいのものが多かった印象です。 台湾ASUSが2007年に発表したEeePC(イーピーシー)がネットブックブームの始まりでした。 EeePCはそもそもパソコン普及率の低い新興国向けに作られたパソコンでしたが、その安さ、携帯性の良さから、ビジネスなどにも取り入れられ、ほとんど荷物にならないことで、かなりの人気を集めました。 国内各社もこのネットブックをさまざまに発売し、当時ノート型パソコンの販売シェアのなかでも大きな比率を持っていました。 購入するまでは、もうウェブブラウザ、電子メール、Officeなどの日常的で持ち運ぶような用途は、すべてこのネットブックでまかなえてしまうのではないか、と考えた人も多かったのです。 しかし問題がありました。PC本体が小さく、軽い分、バッテリを多く搭載できなかったので、多くのネットブックは省電力性を重視したAtomプロセッサを搭載しました。 Intel Atomプロセッサはかなりの省電力ながら、その他Intelのプロセッサと同じWindowsやアプリケーションが動作しますので、それまで使っていたパソコンのソフトがそのまま使えるのがメリットでした。 しかし省電力のために処理速度を犠牲にしていましたので、Officeなどを使用する際にもストレスを感じるような機種が多くありました。 またディスク容量、グラフィック性能を落としたモデルが多かったので、当時販売終息しかけていたWindowsXPを搭載したものもありましたが、2001年にリリースされたWindowsXPは電源などの管理が細かくできなかったため、結局のところその省電力性を活かしきることができなかったのがストレスの一因でもあります。 そのため、多くの人がこのネットブックに不満を持つようになりました。 MacBook Airの登場 Appleが超薄型で、11インチからの小型ディスプレイを備えているMacBook Airを発表したのが2010年でした。 価格的にはほぼ9万円からとネットブックから比べれば、倍近い価格でありながら、ネットブックとは操作感覚に格段の差がありました。 全ての機種でSSDを採用し、起動は高速、プロセッサも廉価版ではなく、省電力版の主力製品を投入しています。 電源管理も最新で、スリープからの復帰は早く、ノートパソコンを閉じておけば、30日間はバッテリ容量が保持されました。 筐体もアルミ削り出しで、ネットブックなどのプラスチック筐体に比べて高級感があり、BootCampを用いればWindowsも動作しましたので、Apple製品でありながら、Windowsパソコンとして利用されることも多かった印象です。 AppleはAtomやCeleronなどの低価格ラインナップを利用しない方針ですが、主力製品のプロセッサを投入している同クラス製品としては、割高ということはあまりありません。 このネットブックとは全く逆といっていい方針で開発されたMacBook Airは世界中で大ヒットし、ネットブックの市場はほぼ消えてしまいました。 筆者はネットブックへの失望というステップがなければ、ここまでのヒットにならなかったのではないか、と考えています ウルトラブックの登場 MacBook AirはCore2Duoの省電力機能を最大限活かすためにMac OS Xを最適化していました。これはソフトハードを同時に供給できるAppleの強みの一つです。 その後発売された第2世代Core iシリーズ以降では、処理能力を向上させつつ、省電力性を重視して開発され、これを用いたウルトラブックというカテゴリを作り、PCメーカと協調して売り出すことにしました。 WindwosVista以降では、スリープなどの電源の管理が上手にできる仕組みを持っていますので、Windows7と第2世代Core iシリーズを組み合わせたウルトラブックを主力なノート型パソコン製品に押し出し始めました。 WindowsXP+Atomというネットブックからの軽量ノートPCの悪いイメージを払う意味合いもあり、Intel搭載製品のブランドイメージアップも戦略の一つと思われます。 第3世代Core iシリーズではUSB3.0が搭載され、USB接続ハードディスクなどとの接続スピードも向上しました。 来月以降に控えている第4世代Core iシリーズでは更なる消費電力の低下と、グラフィックス性能の向上が予告されています。 ウルトラブックの課題 ウルトラブックの課題としては、現在台頭しているタブレットとの競合です。 そもそもキーボードを持たないタブレット型コンピュータに比べれば、従来通りの利用法ができるウルトラブックのほうがはるかに有利な点がいくつもあります。 パフォーマンスなども桁違いであり、タブレット型コンピュータでフルスペックの Officeソフトが利用できる製品はわずかです。 しかしタブレット型は新奇性だけではなく、一般的な利用者にとって最小限度の機能に抑えている分、3~5万円ぐらいがボリュームゾーンとなっており、タブレット購入者はウルトラブックがオーバースペックと感じる人がほとんどです。 全体的なパイとしてはタブレットを求めている方の方が多いなかで、ウルトラブックが存在感を示していくためには、まだまだアピールできる部分もあるのではと考えています。 これからはWindows8搭載によるタッチスクリーン、高解像度化と、ウルトラブックにも変化が訪れると考えられますが、それがタブレットの競合相手としてのウルトラブックに本当に必要なものか、という点を考えてみなければいけないと感じます。 高性能なパーツを用いて、利益率の高いハードを作りたいメーカーの気持ちも理解できますが、コストパフォーマンスという点で魅力がなくなってしまうと、ウルトラブックの価値は下がってしまうかもしれません。 今後の製品ラインナップの移り変わりを見ていきたいと思います。

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超小型パソコン NUC、パフォーマンス、コスト感編

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超小型パソコン NUC、パフォーマンス、コスト感編

NUCの組み立て編に引き続き、超小型パソコンのコスト感、パフォーマンスなどなどについて、思いつくところを書いてみたいと思います。 パフォーマンス 今回セットアップしたIntelのベアボーンキットは下記のような機器構成になっております。 プロセッサ 第3世代Core i3-3217U(2Core 4Thread) 1.8GHz グラフィック HD4000 メモリ DDR3 8GB ストレージ SSD 256GB Wi-Fi、Bluetooth付き。 このPCにWindows7をインストールし、エクスペリエンスインデックスを計測してみます。 CPUはCore i3のノート用低電圧版を利用しています。 ファンは内蔵されていますが、筐体が小さく、排熱のために大きなスペースを割けないため、デスクトップ用のCPUの搭載は難しかったものと思います。 グラフィックはCore i3内蔵のHD4000。デスクトップパソコンでも同一のものが使われていますが、こちらも省電力化のためにパフォーマンスは抑えられています。 メモリは最新型のDDR3メモリですので、この辺りのパフォーマンスはプロセッサの能力に依存します。 ハードディスク性能は、さすがのSSDで、ハードディスクドライブが現在PCの最大のボトルネックになっていることを考えると、体感速度に大きな差を与えそうです。 これらの数値を他のノート型PCと比較してみます。参考程度にご覧ください。 NUC C2D Core i5 プロセッサ 6.3 6.0 7.2 メモリ 7.2 5.5 7.5 グラフィックス 4.9 3.4 6.4 ゲーム用 6.3 3.4 6.4 ディスク 7.9 5.5 5.5 C2Dは3~4年前の15インチCore2Duoノート、Core i5は13インチ第3世代Core i5ノートです。 プロセッサとしては、4年前のエントリーモデルノートブック用のCPUより少し早い、という感じです。 コア数は同一といえ、スレッド数は増えていますので、マルチスレッドが必要な用途では、数値以上のパフォーマンスの差が出るかも知れません。 2.6GHzで動作するCore i5のノートPCとはそれなりの差があります。 メモリ性能はおおよそプロセッサの世代と性能によって、変化します。メモリ読み書き性能がCore2Duoに比べて向上しているので、同じ処理をする場合でもパフォーマンスの違いは感じられそうです。 グラフィック性能は、チップセット内蔵のCore2Duoとは世代の差を感じます。同一のグラフィックコアのCore i5とは動作クロックの差が出ているようです。 ゲーム用は3Dの性能などですが、グラフィックチップの差となるようです。フォトレタッチソフトのGPU処理などで差が出るのかもしれませんが、検証していないので不明です。 ディスクについてはmSATA接続のSSDとして突出しています。2.5インチハードディスクとは大きな差が出ています。 参考までにCrystalDiskMarkによるSSDのスピード計測の結果です。 コスト感 ネット通販で、パーツ一式総額6万円弱、セルフでの組み立てですのでメーカー保証なし、OS無しです。 ほぼ同一スペックなノートパソコンであれば、Windows7HomePremiumつき、メーカー保証一年付きでこの値段でもあります(当然ながらハードディスクです) 一体型デスクトップPCとして考えれば、+ディスプレイが必要となります。これは1~2万前後から手に入りますので、8万円ぐらいでしょうか。 一体型PCでも8万円あれば、DELLを参考にすると、OS付きで、Core i5プロセッサを利用したモデルが手に入ります。 デスクトップ型は排熱などがNUCよりも設計しやすいためです。 こう考えると、NUCは割高というイメージがあります。割高感の一つとして、内蔵ドライブがSSDであることが挙げられるでしょう。 今回の構成でも256GBのSSDが総額のおよそ三分の一になっています。 この小さい筐体に収めるために、プロセッサの能力などは抑え目、Core2Duoの世代と同程度の処理速度ではありますが、内蔵ドライブの高速さで、補うということがNUCの設計の肝であるように思います。 SSDの良さの一つとして、熱を持たないということもあり、この小さい筐体内の排熱についても貢献しています。 デスクトップ型のCore i7機とNUCで同時にPhotoshopを起動した際、起動までにかかる時間はNUCが若干早いという印象です。 あらためてNUCの使い方 このスペックで、これだけの処理速度を持つのは、第3世代のCore i3の基礎的な力があってこそのものです。 スペック/価格比でいえば、一体型デスクトップの方が高いです。 一体型デスクトップに比べたNUCの利点としては、本体と別個にメンテナンス・拡張できる、省電力である。という点です。 用途に応じて、ディスプレイを増設、大画面化も容易に行えます。 HDMI端子が2つあるモデルでは、必要であれば27インチディスプレイをデュアルで使うこともできますし、省スペースに重きを置けば、19インチ程度の小さいディスプレイにマウントすれば、かなりのコンパクトにまとまります。 場面に応じた流動的な運用が可能です。 省電力、省スペースを利用して、フルサイズのPCを設置しにくい場所に、Wi-Fiを利用してLANに接続するなど、そういった用途にも使えそうです。 たとえば、工場、倉庫などの一角で、ネットワークケーブルが敷設されていない場所に設置するなどにも良いかもしれません。 120cm幅のデスクに2台置くことができ、ケーブルなどに多くのスペースを割かなくてもよいので、レイアウトなどに制限ある場合も使いやすいです。 現在弊社では、比較的一般的なデスクトップPCとしてNUCを使用していますが、これからどういった用途を割り当てることができるか、という点については様々に考えることができそうです。 また運用上に気が付いたことなどがあれば、投稿してみたいと思います。

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超小型パソコン、NUCセットアップ編

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超小型パソコン、NUCセットアップ編

弊社でもNUCを購入し、セットアップを行ってみました。 NUC(Next Unit Computing)は過去記事 超小型PCの使い方 https://www.sys-cube.co.jp/blog/1440.html でも紹介しました。 今回社ではデザイン、WEB制作部門でいきなり実戦投入するため、スピード勝負でセットアップしました。 組み立てPCの経験があればあるに越したことはありませんが、なくても難しいものではありません。 筆者としてはITXマザー、ATOM搭載の省電力PCを組み立てて以来の2年ほどのブランクがあります。 つたない写真とともに、セットアップの方法を追いかけてみます。 購入したもの Intel NUC Kit BOX DC3217IYE Intel純正のNUCベアボーンキットです。 CPUとマザーボード、ケース、ACアダプタ、VESAマウンタのセットです。 メモリとSSDをそろえれば、一通り動作するもので、自作PCとしても簡単な部類です。 DC3217IYEはHDMIポートが二つと、ギガビットLANポート、USB2.0が3ポートあります。 本体の大きさはこのぐらいです。 手のひらサイズです。 Cruicial 256GB mSATA接続 SSD mSATA接続はPCI-E MiniCardスロットに直接差し込むタイプで、非常に小型のSSDです。 2.5インチのドライブなどを収容するスペースがありませんので、SSDを内蔵する場合はmSATA接続のものを選ぶことになります。 Trancend ノート用DDR3メモリPC3-12800 8GB 第3世代Core i3で動作する、ノートパソコン用のメモリを選択してください。 スロットは二つありますが、今回8GB一枚で様子を見てみます。 Intel Centrino Advanced-N 6235 Wi-Fi/Bluetooth Combo Card ベアボーンキットにはワイアレス接続用のアンテナが付属していますが、ワイアレス通信機能は含まれていません。 そのためminiPCI-Eスロットに接続するタイプのワイアレスLAN、Bluetooth兼用の通信カードを使用します。 有線LANポートはあり、USBも3ポートありますので、無線機能を必要としない場合は必要ありません。 HDMI-DVI変換ケーブル HDMI出力をDVI接続のディスプレイに接続するための変換アダプタです。 HDMI対応のディスプレイに接続する場合はHDMIケーブルを使用します。 BUFFALO 電源ケーブル3ピンメス:2ピンプラグ0.2m ACアダプタには電源プラグまでのケーブルがついていません。電源プラグの形状が各国によって異なるため、省コストの為でしょう。 これがないと、電源が入らないので、必要です。いわゆるミッキー型といわれる形状です。なにがミッキーなのかは察していただきたいです。 組み立て 組み立て自体は非常に簡単でした。 Wirelessボードのアンテナ接続が少し難しかったぐらいでしょうか。 小さいので手先の器用でない筆者には難しかっただけかもしれません。 必要な工具は精密ドライバーがあれば大丈夫です。ホームセンターの安いものでも大丈夫です。 メモリの装着 メモリは斜めにさして、カチッと下げる感じで装着します。 固いということはなく、簡単です。この状態で刺さっているのはSLOT2となるようです。 Wirelessカードの装着 PCI-Eスロットの装着順序として、SSDよりも下に小さいWirelessカードを装着します。 固定用に一本プラスのねじがついていますので、それを外して、スロットに装着し、ねじ止めを行います。 そこからアンテナケーブルを端子に差し込みます。アンテナケーブルは端子に押し込む感じです。 力の入れ加減が難しいですが、うまくはまれば、簡単には抜けなくなります。 SSDの装着 SSDも固定用のねじで固定します。 これでminiPCI-Eスロットはすべて埋まってしまいます。 内蔵できるストレージはこれ一つとなっています。 システムドライブとして、容量を小さくしておいて外付けのHDDにデータを保管するのも一つの考え方ですが、小ささがスポイルされてしまうので、ある程度の容量を確保しておくことをお勧めします。 後から増設できない部分でもありますので、用途に応じて選ぶようにしてください。 これでふたを閉めると、組み立ては完了です。 ディスプレイへのマウント ディスプレイにはVESAマウントという、ディスプレイアームなどを装着する規格があります。 対応しているディスプレイで、ほかに自立するスタンドがあれば、NUCをディスプレイ裏に装着することができます。 VESAマウントには7.5cmと10cmの二つの規格がありますが、両方に対応しています。 ここにボックス付属の金属製のマウンターをねじ止めします。 マウンターをディスプレイ裏に装着した状態です。 外側が10cm、内側が7.5cm。矢印の方向に従って装着します。 NUCの裏面に、固定用のねじを接続します。このねじをマウンターにひっかけて固定します。 固定され、HDMIケーブルを接続した状態がこのようになっています。 いい意味で存在感のない、ディスプレイと一体化した状態です。 ディスプレイは23インチのものですので、比較してかなり小さいと感じられると思います。 正面から見ればこの状態です。 キーボードとマウスはBluetoothで接続し、ケーブルを少なくまとめると、NUCの良さが感じられると思います。 以上で機器的なセットアップは完了です。 慣れた方なら、一時間はかからない作業です。 ドライバ等 ドライバは他のPCを使用して、Intelのサイトから一通りダウンロードして、USBメモリに入れておくとスムーズに利用できます。 ネットワークのドライバもWindows7では標準で持っていないので、インターネットにすぐにはつながらなく、何らかの媒体経由でインストールする必要があります。 ドライバのディスクなどは付属していません。 単体では完結できないので、他のPCが利用できるのは最低限の条件です。 インテル・ダウンロード・センター http://downloadcenter.intel.com/Default.aspx?lang=jpn こちらで、一式のドライバとBIOSアップデータなどをダウンロードし、インストールします。 すべてアップデートしないと、ワイアレスボードなどが認識しません。 デスクトップボード-ネクスト・ユニット・コンピューティング・キット-型番を選択します。 ワイアレスボードのドライバは別途ダウンロードすることで使用できます。

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超小型PCの使い方

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超小型PCの使い方

Intel社からNUC(Next Unit of Computeing)という規格で作られた、超小型パソコンが発表されました。 Intel純正品で、CPUにモバイル用Core i3を利用し、メモリやハードディスクは自分で用意するタイプのキットとして発売されます。 ギガビット対応イーサネット端子、HDMIx2、あるいはThunderbolt端子、HDMIx1が選べるようです。 そのほかにUSB2.0が3ポート用意されています。 サイズはおよそ10cmx10cmの正方形で、同じような形のMacMiniにくらべて4分の1ほどの面積となります。 ただAC電源が外付けとなるため、それなりの大きさのアダプタを付ける必要があります。 省スペースデスクトップパソコンとして フルサイズのWindowsを動作させるのに十分なスペックを持っていますので、省スペースのデスクトップPCとして利用できます。 VESAマウントというディスプレイアームなどを設置する規格にも対応していますので、VESAマウント対応のディスプレイであれば、ディスプレイの裏面に設置して、オールインワンパソコンのように使用することもできます。 処理能力は一般のモバイルパソコンと同等のものがありますので、グラフィック能力を要求するゲーム以外では、十分実用に耐えるものになります。 DVDドライブなどが付いていないので、DVDドライブを利用する用途などの場合は、外付けのUSBドライブなどが必要です。 ファイルサーバー、メディアサーバーとして USBやThunderbolt端子を利用して、ハードディスクを拡張することによって、ファイルサーバーなどとして利用する方法もあります。 ファイルサーバーなどはハードディスクを複数内蔵できるタワー型のPCなどを利用することが多いですが、家庭内の写真や音楽、ビデオデータを共有するためのメディアサーバーとして利用するには、設置場所やファン音などが気になるポイントです。 Wi-Fiは内蔵されていますので、無線LANあるいは、ギガビットイーサーネット端子でネットワークに接続し、普段はディスプレイやキーボードをつながず、省電力性を活かして、常時起動させておくというような用途にも向いているのではないかと考えます。 またHDMI端子が標準でついているので、液晶型テレビなどに直接接続して、ビデオ再生などを行うのにもよさそうです。 リモートで利用するPCとして 現在iPadをはじめとするタブレットなどで、PCをリモート操作するという利用方法も実現しつつあります。 Wii Uにみるタブレット型コンピュータのありかた Windows8をタッチパネルで操作したい このように、タブレット自体の処理能力を超えるPCをリモート操作することで、タブレット単体でできない処理を行うこともできそうです。 タブレットでなくとも、処理能力のあまり高くない古いノート型パソコンなどで、この小型パソコンをリモートで使用することで、延命するということもできるかもしれません。 使い道は様々 省スペースということで、デスクトップ型のPCに比べると、処理能力は多少低くなりますが、場所を取らないPCは様々な可能性を占めています。 今のところ、キット型のPCの発売で、一般の家電店で購入することはできないものですが、このNUCという規格が広まれば、各メーカーから手に入りやすい形で発売されることになるでしょう。 一般のデスクトップPCは場所を取りがちで、また様々な機器をつなげることによって、ケーブルなどが入り乱れることになりがちですが、配線などを工夫すれば、うまくインテリアに取り込むことができそうです。 このような超小型PCの使い道をいろいろと考えてみるのも楽しいことです。 関連記事 超小型パソコン、NUCセットアップ編 超小型パソコン NUC、パフォーマンス、コスト感編

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今後パソコンのプロセッサはどうなるのか

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今後パソコンのプロセッサはどうなるのか

先日、AppleがMacのラインナップでINTELのプロセッサの採用をやめ、iPhoneなどと同じARM系のプロセッサに切り替える予定がある、との報道がありました。 Macのプロセッサは、モトローラーの68000系から始まり、IBMのPowerPC、INTELのCoreシリーズと、時代の流れとともに変化してきました。 プロセッサが変わるということは、それまでのソフトウェア資産が基本的にはそのまま利用できない、ということになります。それについては、プロセッサのコードを翻訳して実行する、エミュレーションという技術で、切り替え時期の間を乗り切ってきました。 ただこのエミュレーションという技術は、どうしても動作が遅くなることと、エミュレーションだよりのソフトウェアがリフレッシュしないことなどから、MacではOSがアップデートをするうちに、使用は推奨されなくなり、切り捨てられていくことが多いです。 そのようなMacのプロセッサの歴史から、今後INTELからの切り替えもあるのではないか、というところで、確たる情報ではありません。 現状のMacで動くハイパワーを必要とするアプリケーションについて、まだまだ非力なARM系が食い込んでくる余地はないでしょう。 現状のINTELとARMの立ち位置 INTELは、現状パソコン向けのプロセッサのほとんどの市場を支配しています。そのためx86あるいはIA32といわれる、プロセッサの命令セットで実行できるソフトウェアの資産は膨大なものです。 そのほとんどを構成しているのはWin32という枠組みのWindowsむけのソフトウェアとなるでしょう。一般に市販されているものばかりではなく、業務向けに構築されたものも含めて。 これらは重要な囲い込みになっています。これら膨大なソフトウェア資産を他のプロセッサ向けに再構築することは容易なことではありません。 ARMはほぼすべてのモバイルデバイスで採用されている、処理能力よりも省電力性を重要視されているプロセッサです。スマートフォンや、タブレットなどもこのARM系のプロセッサがなければ、実現しません。 省電力性を重要視されている、とはいえ、徐々にモバイルデバイスで要求される処理能力は向上しているので、伸びしろは十分にあり、急成長を遂げています。 とはいえ、INTELの主要なラインのプロセッサは設計や製造能力に秀でたものがあり、ARM系が急成長を遂げたとしても、いまだ大きな隔たりがあります。 パーソナルコンピューターの再定義 パーソナルコンピューター(個人向けコンピューター)というものは、現状ではほとんどの場合Windowsパソコンを指すことが多いです。 これまでのWindowsパソコンの出荷台数は全世界規模でみれば、十億台をはるかに超えるものとなるでしょう。 業務ではやはりOffice、メール、グループウェア、あるいは開発ツール、個人用途ではメール、Web閲覧、ゲーム、SNSやインスタントメッセージが主な目的でしょう。 スマートフォンやタブレットは後者の個人用途をカバーするものです。実際スマートフォンでこれらの機能としては十分であるとしてパソコン自体が不要に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 こういった個人向けの用途では、ARM系の処理能力で十分事足りる、ということでもあります。 現在、Pentium4時代のPCでWindowsXPで利用している、という方にとっては、10万程度する新しいWindowsPCよりも、5万円以下のタブレット型の方を選択するメリットはあると思います。 パーソナルなコンピュータというものの定義は、急速に変わりつつあるといえます。 WindowsとINTEL プロセッサを大きく分けるとすると、一般PC向け、ハイパワー向け、モバイル向け、という切り分けができると考えますが、INTELは一般PC向けが圧倒的に強く、ハイエンドサーバーやスーパーコンピュータに使用されるハイパワー向け、モバイル向けではそこまで強大な勢力ではありません。 ハイパワー向けのItaniumに新型を投入したり、XeonPhiという従来のプロセッサとは違ったアプローチの新型をリリースしています。 省電力向けではAtomプロセッサというカテゴリで、ARMに対抗すべく省電力性と処理能力を兼ね備え、またそのままWindowsが動作するラインナップを成長させています。 Microsoftも最新のSurfaceRTタブレットではARMを採用していますし、かつてはPowerPC用、Alpha用のWindowsNTをリリースしていたこともありました。 またWindowsCEという小型組み込み系のWindowsのサブセットで、長らくINTEL以外のプロセッサのプラットフォームでの実績もあります。 いまのところパソコン向けのWindowsがINTELのプロセッサ以外を積極的に採用する理由はありません。その膨大なソフトウェア資産の互換性こそがWindwosの最大のメリットになるからです。 今後のパーソナルコンピューターの再定義が行われていく中で、その膨大なソフトウェア資産にどれだけ重きが置かれるのか、という比重が変化していくことは十分考えらることです。 5年ぐらいの期間で、それらが無価値なものになることはないでしょうが、10年先のコンピュータがどのようなものとなるか、それを今想像するのは難しいことです。 INTELが現状から逃げ切ることになるのか、ARM系が一般利用者にとって十分な処理性能を持つようになるのか、競争がまさに繰り広げられているさなかにあるといえます。