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Chromebook 国内一般向け発売

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Chromebook 国内一般向け発売

Googleが開発したChromeOSを搭載した廉価版ノートパソコン、Chromebookが法人だけでなく一般向けに発売開始されました。 Chromebookの特徴としては、起動が非常に早いこと、Windows搭載パソコンにくらべて安価なこと、軽量で長時間バッテリーが持続すること、などが挙げられます。 ChromebookはGoogleアカウントでログインすることと、オンランで使用することが最低限の条件になっています。 またWindowsに比較してChromeOSはいろいろと制限がありますので、その違いを意識して利用する必要があります。 Chromebookと比較するもの 価格帯、性能、制限など様々なことを考えるとChomebookは様々な競合があります。 一つはWindows搭載ノートパソコン、ひとつはiPadやAndroidタブレットです。 Windowsノートパソコンはこの三つの中では、ほぼオールマイティで、Chromebookやタブレットにできて、ノートパソコンにできないものはありません。ただOffice、携帯性、バッテリ持続時間などをすべて満たすには、それなりの費用がかかります。 Chromebookは安価なノートパソコンとして使うことができるものです。制約が多いですが、制約内で使うのであれば十分なノートパソコンとして作業性を持ちます。 タブレットは携帯性、デザイン性、バッテリ持続時間などがこの中ではトップになりますが、その分作業性は最低限のものになります。 WEB閲覧・メール・SNS・Youtubeなど Chromebookではオンライン利用が前提で、そもそもChromeブラウザを基として作られていますので、パソコンのChormeブラウザで実現できていることはすべて実現できます。 この分野ではタブレットの方が携帯性などで優れていることと、マルチタッチパネルでの操作に慣れてしまうと、トラックパッドを利用した従来のノート型を選ぶ理由は減少するかもしれません。 この辺りについては、すでにスマートフォン含め、どんな機器でもできることなので、特段にChromebookが強い、弱いということは見当たりません。 ChromebookにはFlashプレイヤーが組み込まれていますので、タブレット機器でFlashに強いものは少なく、Flashで動作するゲームや、Webアプリケーションについてはタブレットよりも強い部分になります。 アプリ利用 Chromebookはあくまでオンラインでの利用が前提になっていますので、オフラインのアプリ利用はかなりの制限を受けます。 タブレットのアプリも、サーバー依存しないものであればオフラインで使用できますので、Chromebookよりは自由度は高いと言えるかもしれません。 Windowsは従来型のオフラインのアプリが充実しており、とくにOfficeのような強力なソフトがファイルとともに内蔵の大容量ハードディスクから利用できるのは未だ強力な部分です。ネットワーク環境の利用不可、という条件ではWindowsノートパソコンより有利なものはおそらくないでしょう。 入力・出力 キーボードによる入力ができることは、やはりタブレットに比較すればビジネス用途として大きなアドバンテージです。 タブレットにBluetoothキーボードなどで入力手段を強化する方法もありますが、その利用頻度が高いのであれば、フルピッチのキーボードを持つChromebookに利があります。 出力、とくに印刷という面に関しては、Chromebookはタブレットとほぼ同等で不得意分野、と考えて間違いありません。USB型のプリンタを接続することはできません。Wi-Fi接続のプリンタにも直接の接続は不可能です。 Chromebookに対応したプリンタドライバが時間が経てば登場する、ということもおそらくありません。 おおよそほとんどのプリンタについてドライバが用意されているWindowsパソコンとは比べることはできません。 Chromebookはクラウドの端末機器ですので、思想としてはペーパーレスを目指すものになります。 一部対応のプリンタにWi-Fiで接続できるタブレットの方が印刷面では有利といえます。 ファイル共有 ファイル共有という点について、タブレットとChromebookはほぼ同等です。なんらかのオンラインストレージを利用した共有が必須です。 Google DriveというサービスがGoogleアカウントを持つユーザーには提供されていますが、これを利用し限定した相手にファイルを共有する場合は、共有相手もGoogleアカウントの保有が必須です。 同じネットワークに接続してもWindowsファイル共有を使うことができないのは、Chromebookとタブレットに共通の特徴でしょう。 ChromebookはUSBメモリやハードディスクは接続できますので、それを介したパソコンとのファイルのやり取りは可能です。 出先用パソコンとしてのChromebook Chromebookの能力を最大限発揮するためには、普段使うWindowsパソコンや、MacなどでChromeとGoogleアカウントを利用していて、出かける時にChromebookを持って行くという形になりそうです。 そうすれば、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのファイルの続きをシームレスに編集することができますし、パソコンでインストールしたChromeで動作するアプリも使用可能、ほぼ閲覧専用に近いタブレットなどに比べれば、作業性は非常に高くなります。 それまで手書きのメモ帳に書いていた内容などもGoogleドキュメントに素早く入力し、必要な人にはGoogle Drive内のアドレスをメールで伝達すれば、情報共有ができます。 省電力なChromebookはバッテリも長持ちしますので、電源ケーブルなども持たず、スマートフォンなどでのテザリングの環境さえ持ち運べばそれで十分、普段のパソコンの出先利用ができます。 出先までプリンタを持って行って印刷するということはあまりないケースでしょうから、プリンタの問題も発生しません。 印刷や他のOfficeなどとの連携は、帰社・帰宅後に普段のパソコンから行えば出先での作業の後工程として行えそうです。 自宅用にタブレット一台で十分間に合っている、という方には、Chromebook一台でも置き換えはできるかもしれませんが、置き場所のとらなさ、軽さなどではChromebookに優位性はあまり感じられません。 あくまで持ち出し用途のサブノートパソコンとしてChromebookをつかえば、コストパフォーマンスでWindowsパソコンより優位になりえます。

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Chromebookのビジネスでの利用

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Chromebookのビジネスでの利用

GoogleがChromebookを国内市場でも展開する事を発表しました。 ChromebookはGoogleが独自に開発したOSを搭載したノートパソコンで、ノートパソコンの中でも安価で提供されます。 当面は企業と教育機関向けの提供となるようですが、ビジネスでこのChromebookがマッチするのはどのような場合かを考えてみます。 最大の目的は持ち込みモバイルPCの廃止 Chromebookが企業内で大きな役割を果たすのは、BYODの廃止でしょう。 BYODとはBring your own deviceの略で、従業員が私的なモバイル機器を持ち込み業務に利用することです。 従業員規定でこれを禁止する企業も多くあり、日本国内ではあまり諸外国に比べて割合は多くありません。 日本国内でBYODの率が低いのはWinnyのような不正ファイル共有ソフトの蔓延なども原因の一つでしょう。 持ち込み機器に社内データを入れる事は、利用者に悪意がなくとも、置き忘れ、盗難などでそのまま漏洩の危険性を伴う事になります。 ただ既に多くの持ち込み機器が利用されている場合、これをすべて企業が購入する事になると、WindowsとOfficeが搭載されたパソコンで一台あたり10万円前後からの費用が必要となります。この費用が大きく、BYODを認めざるを得ない企業もあります。 Chromebookの効果 Chromebookはクラウド型ノートパソコンと呼ぶべきもので、Googleのアカウントにログインし、Googleの提供するオフィスアプリと、Googleの提供するクラウドストレージを利用します。 Chromebookは内蔵のストレージをほとんど持たず、基本的にクラウド上にあるファイルを開き、保存する形になります。 これはGoogle Appsという企業向けGoogleのサービスとともに利用される事によって効果を上げる事ができます。 Google Appsでは管理者がユーザー一人一人に対して、Google Appsの利用権限を制限したり、端末ごとのログインの不可を簡単に即時行えるようになっています。 このクラウドストレージへの保存と、アカウントの管理権限により、社外持ち出しで置き忘れ、盗難、不正利用があったとしても、端末単位、ユーザー単位でアクセスを許可できないようにできますので、情報を保全する事ができます。 WindowsとActiveDirectoryを組み合わせたもの程詳細な設定管理はできませんが、管理者はWeb画面からLAN外の端末に対して管理できるメリットはあります。 ログイン時にGoogleにログインすれば、Googleの提供するサービスは別途ログイン不要なシングルサインオンの機能により、ユーザーの利便性は確保されています。 ChromeBookのコスト Chromebookは国外では$300からの提供となり、機材コストは相当抑えられ、また新たにソフトウェアを購入しなくともワープロ、表計算、プレゼンテーションなど、一般的なオフィス業務に使える機能は持っています。 ただGoogle Appsが提供するオフィススィートはMicrosoft Officeとの互換性はあまり高くなく、主に書式やマクロについては、インポートしてもほとんどそのまま使う事ができないでしょう。またMicrosoft Officeを購入しインストールして使う事はできません。 文書については、Microsoft Officeで作成されている場合、Google Appsで利用可能な形式に置き換えが必要となり、そこに大きなコストが発生することを想定しなければなりません。 国内では社内文書でも罫線を多用する文化なので、この辺りの対応能力はMicrosoft Officeに大きく遅れを取っています。 Chromebookでコストを抑えていく為には、まずは社内文書からGoogle Appsで取り扱える形に変更してしまう必要があります。 Google Appsの文書はクラウドで管理されており、ファイルサーバーよりも広い範囲で共有し、また複数人での同時編集などの機能を備えています。 これら機能から、社内文書などは基本的にペーパーレスでのやり取りを促進するものであろうと想像されます。 プリンタは他のWindowsPCなどから共有したものしか使えなく、直接Chromebookにプリンタを接続しても印刷する事はできません。 この辺りはクラウドでの利用を前提にしていることと引き換えの不便さとも言えるものでしょう。外見上はノートパソコンでもタブレットのような拡張性と考えなければなりません。 Chromebookの導入と導入後 Googleの方針から見て、国内企業の個別のニーズに対応していくことはあまり考えられません。 Chromebookを導入する事とともに、社内での文書のやり取り方法などを同時に考え直す必要がありそうです。 ただこのGoogle AppsやChromebookの考え方に社内業務を合わせる事ができれば、それ以降高価なWindowsパソコンやサーバーに業務を囲い込みされないので、それ以降の機材導入や更新コストを長期にわたって抑えていく事ができるようになります。 最初に乗り越えるべき山は高いですが、一度超えてしまえば社内の情報機器のコストは長期間にわたって抑え続ける事ができそうです。

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iPadの出荷台数が減少する訳

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iPadの出荷台数が減少する訳

Appleが今年度第3四半期の決算を発表し、業績を発表するとともに、各製品の販売台数なども明らかにしました。 iPhone、Macは販売台数をのばす一方、iPadは前年度同期を、100万台あまり減らしています。 これはiPad自体に勢いがなくなった、という事ではなく、競合が多い、と考えられます。 どのようなものがiPadの競合として登場しているのでしょうか。 格安ノートパソコンが相次いで登場 Chromebook 日本ではようやく発売が決定された、GoogleのChrome OS搭載のChromebookは$300~500を価格の中心に据えた、格安のノートパソコンです。 米国ではシェアが急増しており、前年度比の伸び率も非常に高いです。 Googleが開発したLinuxベースのChromeOSが搭載されており、基本的にすべてのアプリをブラウザのChromeで利用するといったものです。 GoogleはChromeOSをGoogle AppsなどGoogleサービスの利用拡大に繋げたい意図がありますので、OSのライセンス料金は無償か僅かでしょう。 Chromebookは米国ではWindowsXP乗り換え需要にもうまく乗る事ができ、企業などへの大量導入も行われています。 Google Appsでオフィスワークがある程度完結できるようになれば、$800~$1000ドルのMS Office付きのWindowsパソコンのシェアを切り崩し、Officeも事実上の標準の立場を後退させる事になります。 事実Chromebookでパソコンで行いたい事はほとんどできてしまう方もいますので、そういった方はWindowsの必要性を今後感じなくなるでしょう。 Windows8.1 for Bing これに対抗するようにマイクロソフトもWindows 8.1 for Bingというライセンス料金0のWindows搭載パソコンの出荷をはじめています。 これはInternet Explorerの標準検索エンジンをマイクロソフトの提供するBingに設定している(変更可)という部分以外は、ごく普通のWindows8.1を搭載しています。 ですので、旧来のWindowsアプリケーションや、Windows Storeアプリケーションはそのまま使う事ができます。 Windowsパソコンが、Chromebookでシェアを落とさない為の対抗策として作られたものでしょう。 Windows8の評判が芳しくない事と、Chromebookの登場、そしてタブレットの台頭のタイミングが重なったことで、存在感を失ってしまわない為の施策と考えられます。 Windowsであれば、以前に購入したソフトや周辺機器など、過去の資産を活用できるユーザーのメリットがあります。 Chromebookやタブレットであれば、一からソフトや周辺機器をそろえる必要があり、価格は安くても、ある程度の追加出費は避けられません。 iPadはハイエンドのタブレット 本来、ノートパソコンとタブレットは、競合にならないものだと筆者は考えています。 ただ今のところ、価格帯や用途として重なる部分が多い為、安価なノートパソコンとタブレットがモバイル機として分類され、その中での選択になるのでしょう。 iPadはタブレットの中ではあくまでハイエンドのもので、価格としてもタブレットの中では高価な側に入ります。 iPad Airなら$500~$900ドルの価格帯の製品ですので、前述の格安ノートパソコンであれば、二台購入できる位のものです。 Appleは廉価版でシェアを稼ぐという戦略をとらないので、今後もこの価格帯は維持されるでしょう。ハードの利益を低下させる戦略を当面Appleはとるつもりはなさそうです。 Androidタブレットなら$300前後、Windowsタブレットであれば$400~500が中心の価格帯になります。 ハイエンドのものを誰もが選ぶという事は、ほとんど前例がありません。一過性のブームが過ぎ去れば、やはりエントリークラス移行の製品がもっとも販売ボリュームが大きいのが通常です。 パソコンが汎用品となりローエンド製品がシェアのほとんどを占め、利益率が低下した事で、かつて大きな核であったパソコン事業から撤退したIBMの例があります。 現在タブレット業界をリードするAppleはこのIBMと業務提携し、企業向けの販路を拡大していくという報道がありました。 iPadはタブレットとしては高価でありながら、品質とラインナップをApple自身でコントロールする事を最大の強みにしています。 格安の汎用品とならず高い利益率を出し続ける製品として、今後も様々な試みが行われるものと考えます。