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賞味期限切れの学校パソコンにはMultiPointServerを

2013年4月12日 10:44 | パソコン関連 | | 3,081 views
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multipointserver

ここ数日、WindowsXPの延長サポート終了を一年先に迎えた件で、マスコミなどこの話題を耳にする方も多いと思います。

特に、教育機関でのパソコン入れ替えの予算が組めていない、という話の中で、

期限切れ迫るウィンドウズXP

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2013_0409.html

(リンク切れご容赦ください)

1000台のPCのリプレースにかかる費用が5億円という、本当なのか出所のわからない記事が出ています。

耐震強度強化で予算が足りないという切実な部分や、LANケーブルを抜いて運用すればとりあえずは安全という誤った認識は、ひとまず置いておきます。

そういうところではコスト削減のためにWindows MultiPoint Serverを使うといいのではないかと考えます。

MultiPointServerとは

MultiPointServer(マルチポイントサーバー)はWindowsサーバー製品のラインナップの一つで、まさに教育現場のために作られたかのような、機能と価格帯でリリースされています。

基本的にはシンクライアント、とよばれる、一つ一つのユーザー端末は安価で、ほとんどコンピュータとしての機能を持たせない、その代わりに中央のサーバーがあらゆる処理を行う、仕組みのものです。

千台規模のシンクライアントを支えるサーバーともなると、非常に大規模で高額なサーバー設備が必要であり、サーバールームの整備や運用、ネットワークの設備などでかなりの費用がかかります。

MultiPointServerは、一般的なパソコンにほど近いスペックのサーバーに、10台ほどのシンクライアントを接続してワンセットとなる仕組みです。

一般的なシンクライアントと違うのは、サーバー用のPCから距離的にごく近い範囲でシンクライアントを接続し、サーバー自体も一つの端末として使うといったものがあります。

クライアントは、キーボード、マウス、ディスプレイの接続のみの機能を持たせ、データの保存や計算能力はMultiPointServerがインストールされたサーバーが担当します。

こう見ると、一般のパソコンの十分の一程度の性能しか持たせられないように感じますが、現在のパソコンレベルのコンピュータでも非常に計算能力が高く、また多くの場合、ユーザーの操作の待ち時間にほとんどの時間を割り当てられていますので、十年前のスペックのパソコンを使うよりも、よほど軽快に操作ができます。

インストール作業、アップデート作業も、サーバー一台に行えば、クライアント10台に適用されるのと同じ効果がありますので、保守なども便利です。

一クラス分40人の教室であれば、MultiPointServer4~5台にアップデートを行えばよいだけです。

MultiPointServerのコスト

このマルチポイントサーバーを、サーバー一台当たり8ユーザー、130台導入し、シンクライアントを1000台導入、機器費用、サーバーライセンス、クライアントアクセスライセンス(CAL)、オフィスソフトのライセンス費用を合計してみます。

単純な費用計算で、設置、導入、ネットワーク設置、アフターサポートなどを含まないものですが、幾らほどの費用になるでしょうか。

実際にこんな大規模な導入はしたことがありませんが、費用は誰でも調べればわかる範囲で概算を見積もることができます。

ライセンスはすべてアカデミック、PC機器はHP社のMultiPointServer製品を利用するものとします。

サーバー用PCはHP Ms6200 Desktop Essential

シンクライアントはHP MultiSeat t200 Zero Client

を利用した試算です。

Officeは2010のスタンダード、アカデミックオープンライセンスで計算します。

ディスプレイはもっと安価なモデルもありますが、ひとまずの価格です。

品名 単価 個数
サーバーPC 99,000 130 12,870,000
シンクライアント 8,925 1,000 8,925,000
サーバー
ライセンス
21,000 130 2,730,000
CAL 5,300 1,000 5,300,000
OFFICE
ライセンス
17,430 1,000 17,430,000
ディスプレイ 15,000 1,000 15,000,000
キーボード等 付属 1,000 0
62,255,000

ソフトと機器、調べてみたベースで税別6,625万円です。

実際に見積もりを取ったわけではなく、あくまで誰でも調べることができる価格です。

公的機関が大量導入するのであれば、値引きなども受けることできるでしょう。

ここにサポートを乗せて、どれぐらになるのかは実際に見積もらねばならないでしょうが、単年度の計算で5億円にはまずならなさそうです。

調べた時の参考サイト

http://www.microsoft.com/japan/windows/multipoint/buy.aspx

http://www.utcoop.or.jp/share/sale/images/openlicenseprice2010.pdf

http://h50146.www5.hp.com/products/thinclient/multiseat/product02.html

http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1106/30/news056.html

http://news.mynavi.jp/news/2011/12/05/064/index.html

(リンク切れご容赦ください)

MultiPointServerの名前だけでも

一台6万円強で、オフィス入りのノートパソコンもあるでしょうが、一台一台を管理するのと、まとめて8台を管理できるMultiPointServerでは、管理コストが断然違います。

そのサーバーPCが故障すると、同時に10人前後のユーザーが利用不可になるというデメリットもありますが、集中管理する分だけ、バックアップコストなども削減できます。

このMultiPointServerは教育機関だけでなく、一般企業でも導入することができます。

教育機関と同じ価格では提供されていませんが、トータルのコストを考えると、事務処理が中心の場合などでは十分なメリットがあると考えます。

あらゆる用途で、十分な性能を発揮するといったものではありませんが、ユーザーのセキュリティーと利便性をないがしろにするよりはよほどリーズナブルな選択ではないでしょうか。

あまり有名な製品ではないのですが、Windows Multi Point Severの名前だけでも憶えていただければ、この記事を書いた甲斐があるというものです。