FirewireとAppleと国内家電メーカー

Firewire

FirewireあるいはIEEE1394

Appleが開発したFirewire、一般にはIEEE1394と呼ばれるコンピュータ機器を接続する規格があります。

これは主にハードディスクなど記憶装置を接続するSCSIの後継規格として、Appleが開発を進め、正式に規格化したものです。

同時期に登場したUSB2.0と規格上の転送速度はあまり変わりませんでしたが、Firewireはプロセッサに負荷をかけずに転送ができ、同一条件で比較するとFirewireのほうが転送速度などで優れていました。

Firewireが実際にApple社のMacintoshに搭載されたのはPowerMacG3(B&W)の頃でした。

登場当初、これに対応した機器は少なく、またApple社の牽引力が現在とは比べられないぐらい小さかった当時、この規格をi.Linkという名称でDVビデオカメラに搭載したのがSONYでした。

デジタルビデオ用途に普及したIEEE1394

DVカメラは録画をテープ媒体にデジタル記憶するため、デジタルの高速通信規格があれば、ビデオ転送に画質を劣化させずにパソコンに取り込むことができました。

そのため、このIEEE1394規格を一般向けのハンディカムから、業務用のビデオカメラまでに採用したのが、普及のきっかけになりました。

SONY以外にもパナソニック等他のメーカーもDVカメラにはIEEE1394を利用するメーカーが増え、DVカメラからHDVカメラの時代はほとんどのビデオカメラにIEEE1394端子がついていました。

現在のAppleと日本家電メーカーの立ち位置からは、想像できない状態ではありますが、そのころの日本国内のメーカーは業界をリードする力を持っていた一つの例になると思います。

当時のAppleだけが採用する規格であれば、ここまでの機器が登場しなかったのではないかと考えます。

これらをきっかけにホームムービーなどの用途として、IEEE1394がパソコンにも積極的に取り入れられるようになりました。

家庭用ビデオカメラやデジタルカメラなどは、現在でも国内メーカーが全世界のシェアのほとんどを占めている業界です。

IEEE1394をビデオカメラに採用したのは当時としては積極性があり、最良の選択であったものと思われます。

このようなチャレンジともいえる選択を成功させ、再び国内メーカーが世界中での様々な分野のシェアを回復していくことを期待したいです。

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