iOS機器の容量の選び方
すでにiOS機器をお使いの方は、自分に必要な容量を把握しておられると思いますが、これから新たにiOS機器を購入する場合、どのモデルでどの容量を選択したらよいか、筆者なりの考えを書いてみます。参考にしていただけたらと思います。
iOS機器の価格
iPhoneはあくまで一括で買った場合で、多くの場合は月賦方式で購入される方が多いと思います。
iPhone以外にもCellulaerや3Gという型名のモデルは、携帯電話の通信網を利用するので、月々に通信料金がかかります。
Wi-Fiモデルは自宅などで無線LANとブロードバンド回線が別途ある場合、月額の費用は不要です。
iPhone(一括購入時:参考) 価格表
16GB | 32GB | 64GB | |
iPhone5(au) | 61,680 | 72,000 | 82,320 |
iPhone5(SB) | 51,360 | 61,680 | 72,000 |
iPod Touch 価格表
16GB | 32GB | 64GB | |
iPod Touch4 | 16,800 | 20,900 | |
iPod Touch5 | 24,800 | 33,800 |
iPad 価格表
16GB | 32GB | 64GB | |
mini Wi-Fi | 28,800 | 36,800 | 44,800 |
mini Cellular | 39,800 | 47,800 | 55,800 |
iPad 2 Wi-Fi | 34,800 | ||
iPad 2 +3G | 45,800 | ||
iPad Wi-Fi | 42,800 | 50,800 | 58,800 |
iPad Cellular | 53,800 | 61,800 | 69,800 |
この表をみると、16GBごとに容量が分けられていて、16GB増えるたびに8000円~10000円前後の価格差があることがわかります。
どのような用途に容量が用いられるのでしょうか。
用途による選び方
まずこの容量の中から、iOSが2GBほどを利用します。総容量-2GBほどが使用可能な容量になります。
アプリ
アプリは数MB~1GB以上のアプリがあります。1GB以上は地図データを内部に持っている地図アプリや、高度なグラフィックを利用したゲームなどです。
実用系のアプリでは300~500MBのものも少なくなく、最もよく使われるようなSNS用のアプリであれば50MB~100MB程度が多い印象です。
いろいろ試してみるうちは、たくさんのアプリを入れることになりますが、大体使いやすいもの、よく遊ぶゲームなどが固定されてくると、消すことも簡単にできますので、アプリですぐさま容量を使い果たすということはあまりありません。
ビデオ
ビデオはかなり容量を使います。iTunesStoreで2時間程度の映画をレンタルや購入をすると、一本で2GB程度の容量が必要となります。ビデオをよく利用する場合などは、大きめの容量のモデルを選択することをお勧めします。
ビデオ再生だけでなく、HDカメラによるビデオ撮影も多くの容量が必要になります。iPhone4Sで1080pのHD撮影を行うと、1分で180MB程度の容量を必要とします。
一度撮影したデータはパソコンに取り込んでiPhoneから消去することで空き容量を増やすことができますが、必要な容量をあらかじめ確保しておかないと、いざ撮影するときになって容量不足に陥りがちです。
音楽
音楽はビデオに比べれば、はるかに小さいデータになります。長い曲でなければ一曲10MBを超えることはあまりなく、アルバム一枚で数十MBとなる場合が多いです。
手持ちすべてのアルバムを常に持ち歩きたい場合は、それなりに容量が必要ですが、よく聞くアーティストやプレイリストに限って同期すれば、容量はそれなりに制限できます。
iPhoneや、iPodTouchはポータブルオーディオプレイヤーとしても良いものですので、どれぐらい音楽を聴くかというのが重要になってくると思います。
現在iPod nanoなどのオーディオプレイヤーを使っている人は、必要な音楽の容量がどれぐらいかわかりやすいでしょう。
写真
写真は最新のiPhoneで撮影した場合、一枚に3MB程度必要です。コンパクトデジカメの代わりとして用いる場合に、1000枚撮影しても3GB程度となります。
コンパクトデジカメを普段持ち歩いていなかった人がiPhoneを代わりに用いる場合は、それほど写真のために容量は必要としないでしょうし、沢山撮影しても、パソコンに取り込んで、容量をあけることができます。
Retinaディスプレイでみる写真は高解像度もあって、きれいに楽しむことができますので、iPad Retinaモデルなどでは写真用に多くの容量を確保しておくと、写真を好きな人には一つの楽しみになります。
電子書籍
電子書籍は文字だけの本であれば、一冊数MBです。漫画など画像が主体であれば一冊数十MBです。主にiPadで利用される方が多くなると思いますが、16GBでもそれなりの冊数が入ります。
自分で本をスキャナーで読み取った本は、文字の本でも画像扱いになりますので、漫画などと同じぐらいの容量が必要となります。
どれぐらいの電子書籍をつねに持ち運びたいかというニーズによっても、必要な容量は変わってきます。
容量による選び方
16GB
最初のiOS機としては一番無難な選択です。使用頻度がまだよくわからないものに対して、初期投資を抑えたい方にお勧めです。
iOSだけではなく、モバイル機器は、製品の更新間隔が短く、世代交代がすぐに行われるので、再安価なモデルを乗り継いでいくという考え方もあります。
容量不足はパソコンとの連携で乗り切ることがほぼできますし、よほど大きなビデオやたくさんの音楽を持ち運びたいという場合でなければ、16GBのモデルは十分お勧めできます。
とくにWi-Fiモデルで自宅内専用で使うiPadなどであれば、動画や音楽はパソコンから共有することができますので、プレイヤーとして使う用途であれば、不足になることはあまりありません。
32GB
ある程度の規模の音楽、ビデオ、写真など、メディアファイルの持ち運びをする場合、特にiPhoneやiPadのCellular版など屋外へ持ち出すものであれば、このサイズが良さそうです。
いまはクラウドのサービスを利用して音楽や写真を参照することもでき、内部に保存しなくても持ち出すことができますが、通信を行うとバッテリの容量やパケット費用をつかうことになります。
iPodTouchも独立した音楽プレイヤーとして考えれば、32GBの容量からに設定されているのは、持ち運びを前提とされているからでしょう。
アプリも必要なものだけに絞らず、新しいアプリをどんどん試したい場合なども、このぐらいの容量があれば、気にせずに試すことがでます。
様々なシーンで使い込むつもりがあれば、32GBを選択するのは惜しくはない投資になると思います。
64GB
ビデオを主な用途にするのであれば、再生であれ、録画であれ、64GBを選択することがベストになりそうです。
64GBの容量があれば、PCにデータを移して容量をあけたりする必要も少なくなり、独立したコンピュータとして十分な能力を持つようになります。
音楽も自宅にあるCDライブラリを取り込んだ大量の音楽ファイルを常に持ち運びたいような場合は、64GBでも不足される方もいらっしゃるかもしれません。そういう場合はiPodClassicのような160GBの容量をもつ専用の音楽プレイヤーも、もう一つの選択肢になります。
予めヘビーに使いこむことがわかっている場合、64GBはベストになります。それなりにiOS使用経験がある人に向いていると思われます。
初めてのiOS機でとりあえず一番いいのを買っておけば心配ないだろうという感覚で、64GBを選んで、あまり使わなかった場合など、それなりの価格差がありますので、もったいなくなる感じるかもしれません。
まとめ
iPhoneやiPadのCellularなどは、携帯会社との契約の縛り期間などもありますので、すこし多い目に考えておいた方が、長期間にわたって使いやすいような印象です。
Wi-Fi版は安価なモデルでも、用途を絞っていけば十分という人も多いと思います。容量のやりくりは必要になりますが、一括支払いですので、不足などを感じれば、中古で売却などして、新型のモデルに乗り換えていくという考え方もいいかもしれません。
メディアプレイヤー、アプリ、電子書籍リーダーなど様々な用途を一つコンパクトな機器で持ち運びできることがiOS機器の魅力ですので、どういった使い方をするのか、いろいろ頭の中でシミュレーションしてみるのも、楽しいひと時になります。