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SSL証明書でスマートフォンとWebサーバー連携

2013年8月19日 11:00 | パソコン関連 | しまざき

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Webサーバとブラウザ間の通信の暗号化のためにSSLという仕組みが長らく使われています。

これをスマートフォンとWebサーバ間の連携に使われることも多くなってきましたので、まとめてみます。

公的なSSL証明書

SSL証明書は、公的認証の証明書を利用することが、当たり前のようになってきました。

自局認証のSSL証明書を利用するサーバは、ブラウザでも証明書の信頼性のない危険なサイトと表示され、表示されないようになってきています。

公的認証を受けたSSL証明書は、国際的な信頼を受けた機関が発行するものです。

現在ブラウザが接続しているサーバが、アクセスしたいサーバであることを確実にします。

公的認証を受けていない、自局認証あるいはSSL証明書がないサーバに接続している場合、接続先ドメイン名が正しく入力されていても、宛先のサーバをすり替えられていないこと確認する方法が他にありません。

公的認証を受けていない場合、この確実性を第三者が保証してくれないので、SSLでの暗号化通信が行われている場合でも、ドメイン名によるアクセスは確実性がないといえますから、ブラウザは警告を出してこれを表示しないようにしています。

SSLの表示のない、あるいは警告のでるサイトに対して個人情報やクレジットカード番号などを入力すると、知らず知らずのうちに第三者に送信している可能性があるので、危険とされています。

SSL証明書とスマートフォン

スマートフォンのアプリでWebサーバと連携するものが、どんどんと増えてきています。

現在カレンダーや、アドレス帳、ToDo管理、ファイル同期など、ブラウザでなくとも、Webサーバを介して行っているサービスがかなり普及しています。

これらはほとんどの場合、サーバのSSL証明書が公的認証を得たものでないと接続を拒否します。

とくにスマートフォンの場合、公衆無線LANなどを利用する機会も多くなりますので、通信の暗号化は必須となりますし、通信する内容が個人的なものであれば、接続先も確実である必要があります。

接続先が確実でないと、ログイン用のIDとパスワードを他のサーバに送信してしまいかねませんので、パスワードだけの認証では不十分と言えます

これを独自の手法でなく、安価で確実に行うために、SSL通信が用いられています。

ここでSSL証明書が自局認証である場合は、設定できないようになっていることがほとんどです。とくに公衆無線LANなどを利用する場合は、この確実性が保障されていることが重要になります。

GoogleやiCloudに頼らなくとも、SSL証明書を設定できたサーバを利用すれば、自社専用のネットワークストレージやカレンダー、アドレス帳連携サーバなどを構築することができます。

またアプリとWebサーバの連携をする場合も、SSL証明書は必要となりますので、公的認証のSSL証明書はスマートフォン時代には欠かせないものと言えます。

安価なSSL証明書であっても、多くの場合信頼のおける機関の証明書になりますので、通信の暗号化と確実性の機能については損なわれる可能性は低いです。

タブレットとスマートフォンを業務に取り入れる

2013年8月13日 11:00 | パソコン関連 | しまざき

タブレットというと、パーソナルなもの、ホビー用途、電子書籍、SNS用など、人によってさまざまなイメージをお持ちだと思います。

前回コンピュータ発展のサイクルの中で、ホビーユースのパーソナルコンピュータが業務用途に取りいれられていくサイクルについて簡単に説明しました。

http://www.sys-cube.co.jp/blog/3560.html

筆者としては、タブレット、スマートフォンなどが、業務用途に取り入れられていくということ、ほぼ確実だろうと考えています。

すでに効率的に取り入れられている企業も多くありますが、これから業務に組み込んでいく場合、従来のコンピュータとの大きな違いを意識しなければならないでしょう。

コンピュータの入力について

当初、コンピュータはメインフレームといわれる高価で大型のコンピュータに接続された端末で、入力と出力を行っていました。

最初に登場した端末については、テレタイプといわれるものです。

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通信機能の付いたタイプライターです。これで入力した内容を、電話回線などを利用してメインフレームに送信し、返信されたデータがプリンタや、簡単な表示装置に出力されます。

ビル・ゲイツ氏が中学生の頃、初めて利用したコンピュータはPDP-10というメインフレームでしたが、これの操作はこのようなテレタイプ端末を用いたものでした。

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やがてコンピュータがビジネスで普及する中で、ディスプレイ、キーボードを備えたグラフィック端末が用いられ、このころから現在のコンピュータに近い利用のされ方が確立していきました。

やがてパーソナルコンピュータが性能を向上させ、パーソナルコンピュータ自身が計算を行う能力が高まり、メインフレームに頼らなくとも、ビジネスに適応したアプリケーションを用いることができるようになりました。

ここまでの流れが非常にスムーズにいった最大の要因は、多くの業務、とくに基幹系の業務にとって、キーボード(特にテンキー)、エンターキー、タブキー、ファンクションキーによる操作が確立され、そのまま用いらてきたことにあります。

コンピュータが業務を行うためには、データの入力ー処理ー出力のサイクルを繰り返すことであり、基幹業務にとって最も重要なのは入出金額等、数値の入出力です。

この部分に関してはコンピュータがビジネスに用いられて以来、ほとんど変わらないところであり、初期からの入力オペレータも、新たな入力オペレータにも、同一のインターフェースとなっています。

マウスやタッチパネルが普及しても、この主要な利用形態が変更することは今のところないように思われます。

これまでのコンピュータの普及の歴史の中で、キーボードこそが業務汎用性の源泉となっていたことがわかります。

タブレット時代の入力

タブレットやスマートフォンはパーソナルコンピュータの流れの中で、事実上初めてキーボードを元から取り払った形で世の中にリリースされました。

もちろん今まで機器組み込みのコンピュータ、ゲーム専用機、フィーチャーフォンを含む個人用情報端末はキーボードのないコンピュータという形をとっていましたが、それはあくまで単一の目的のために作られたコンピュータです。

そのためタブレットやスマートフォンも、特定用途に限定された、いわばゲーム機の一種として捉えられる向きもありますが、アプリケーションによって用途に適用できるコンピュータとしてそもそも設計されたものです。

コンピュータで業務を行うには、入力ー処理ー出力の一連の流れをスムーズに行う必要があります。

タブレットやスマートフォンを業務の中に取り入れるには、この部分、特に入力部分について既成概念を捨てていかなければなりません。

USBホスト機能など標準で備えていない機種が多い中で、無線通信については非常に充実しています。

Wi-Fi、Bluetooth、GPS、GPSによらない位置情報など、複数の手段が用意されています。

これらを利用した、入出力機器は多くリリースされています。

iPhoneやiPodTouchに装着することで、バーコードや、クレジットカードの読み取り、Wi-Fiプリンターへの出力までを備えた高性能なハンディターミナルとする機器なども既に存在しています。

先日紹介したSquareカードリーダーなども、iOS機器をクレジット決済用のコンピュータとして応用することができるための入力機器です。

http://www.sys-cube.co.jp/blog/3416.html

ここで重要なのは、専用機にはならない、ということです。POSレジの延長端末ではないということです。

他のアプリとの連携や、専用に開発された自社用アプリとの連携などによって、よりよいソリューションの一部として組み込むことができるのです。

これから考えていくこと

キーボードからの伝票入力、処理、プリンタでの請求書発行などのように、一式の業務に関する流れを、本体に接続されたUSB機器で、安価に完結できたのが従来のパーソナルコンピュータです。

ここにタブレットや、スマートフォンを持ち込む場合は、視点を変えていかねばなりません。

キーボードがあるからこそ、あらゆる業務に適用できたコンピュータですが、それゆえの縛りもありました。

キーボード付きの一式のコンピュータをポケットに入れて持ち運ぶことができない、というようなことです。

ノートパソコンでは大きすぎる、あるいは機能を果たせない部分もあります。

ノートパソコンにカード読み取り装置をつけて、Squareカードリーダーのように差し出すのは無理があります。

自由になった分だけ、既成概念にとらわれていては、本来の効率とパフォーマンス、そして新しい価値を引き出せないことも多くなるでしょう。

そこには新しいエンジニアリングの世界があり、コンピュータエンジニアはこれらを用いた新たな提案をできることが、強みになっていくのではないでしょうか。

スマートフォンどれを選ぶか

2013年8月12日 11:00 | パソコン関連 | しまざき

スマートフォンをめぐる一番大きな話題を、筆者による独自の観点から考えてみます。

スマートフォン、シェアが急進するAndroidと、話題の中心にあるiPhone。

どちらを選ぶか、どの機種を選ぶか、という話題がスマートフォンを語る上で大きな要素になっています。

これには正解はないことはあらかじめ結論を出しておきながら、いくつか考えるべきことをまとめてみます。

スマートフォンの現状

スマートフォン普及の最大の原因はすべての人がスマートフォンの、スマートフォンとしての機能を求めているわけでないのですが、とにかく手に入りやすい、端的に言って、初期投資があまりにも安い、ということが切っ掛けとなるでしょう。

携帯キャリアは新いスマートフォンを出して、契約の増加と、スマートフォン販売台数とシェアの増加を、経営上最大の指針としています。

そのため、販売奨励金も潤沢に出るので、高校生でも、毎月通信料金だけ払えば、初期投資ゼロでスマートフォンを所持することができます。

初期投資ゼロで手に入ったスマートフォンは、携帯ゲーム機にもなりますし、音楽プレイヤーにもなります。

ですからほかに携帯ゲーム機や、音楽プレイヤーを購入する必要はありません。

ここで重要なのは、お金がかからない、ということです。

ゲームもソーシャルゲームで、手に入れるには無償、アプリ内科金を行わなければ無償でプレイできます。

音楽は自分の持っているCDであれば、そのままアルバムを何十枚かをコピーすることができます。

LINEなどの無料通話アプリを使えば、メッセージングや、音声通話は定額通信料金内で行うことができます。

OS選び

どっちのiOSとAndroid、どちらのOSが優れているのか、という話題になるとき、多くの場合、標準インストールのアプリケーションのできの良さ、というところにたどり着いてしまいがちです。

それはOSの話ではなく、アプリケーションの話題です。

たとえばiOS6になった際に標準の地図アプリがだめだ、ということはOSの話ではなく、アプリケーションの話題です。

Webブラウザも、アプリケーションです。

AndroidとiPhoneと比較するとき、アドレス帳、カレンダー、リマインダー、メールなど、かつてのPDAとして標準のアプリケーションの使いやすさ、というところが重要視されてしまいます。

OSとは本来「基本ソフトウェア」と呼ばれるもので、アプリケーションを動かすためのプラットフォームです。

OSの使いやすさ、という部分は本来シェルと呼ばれる部分までのお話であるべきです。

OSとアプリ

OSはアプリケーションのために、そのハードウェアとの橋渡しをする仕組みを提供するために存在しています。

OSはOSそれ自体を動作させるためにあるのではなく、アプリケーションをユーザーに提供するためにあります。

何もかも、通信費以外、無料でなくてはならない、という考えの方は、多くいらっしゃいます。

スマートフォンを語るとき、結局は付属のアプリケーションの出来、というところに落ち着くのはこれが原因です。

アプリの出来、不出来、操作性というのは、自ら選んだアプリケーションで、幾らでも変更できます。

iOSであればiCloud、AndroidであればGoogleサービス以外の、気に入った他のサービスとの連携を選ぶことも、アプリ次第です。

ソーシャルゲームや無料通話アプリなどは、利用者が多ければ多いほど、課金ユーザーの絶対数が増えるので、どちらにも対応しています。

ですので、いまアプリにお金をかけたくない、という前提であれば、どちらを選んでも、ユーザーの体験にほとんど差はありません。

たとえばWindowsとMacの優劣を、付属のチェスゲームの強弱で決定するような状態が、ずっと続いている、という感覚をもっています。

アプリ選び

スマートフォンのアプリは、従来までのソフトウェアの概念を覆すほどに、安価です。

これは最初からユーザー規模の大きくなることが予測されていましたので、パソコンなどのソフトウェアと収益のモデルが違います。

そのアプリケーションがたとえ200円、600円でも1200円で、そのスマートフォンの価値を全く変えてしまうようなアプリもたくさんあります。

たった一枚のCD、一つの映画や本との出会いで、物の見方や、楽しみが増えるのとよく似ています。

そこにたどり着くまでに、情報収集も必要ですし、合わない有料アプリや、全く使わなくなるアプリも多くあるでしょう。

それでもスマートフォンという小型のコンピュータを手にしている最も有益な部分は、アプリの選択ができるということです。

できることが決まり切っていない、アプリ次第で可能性が広がるということが、何よりも大きいスマートフォンの価値なのです。

カレンダー、地図、カメラ、無料通話、ソーシャルゲーム、とあまりにも型にはまった使い方であれば、かつての二つ折りのフィーチャーフォンでも十分その役目は果たせていたのです。

アプリを育てる

アプリは、Appleにとっても、Googleにとっても、原資のかからない、優良な商品です。

音楽や映画、書籍であれば、販売数に応じて配信元に支払う以外にも、配信元との契約も力関係もあります。

アプリは、開発者側が有償または無償で開発契約を行い、売れた分だけ成果が支払われる、という、アプリマーケット提供側にはリスクがなく、メリットだけがある商品になります。

ただこれが、無償のアプリ、あるいはアプリ内科金を行うアプリばかりが独占してしまうと、一つの新しいアイデアで、スマートフォンの価値を強化するようなアプリが登場しにくくなります。

WindowsでもMSOfficeに匹敵する使いやすさのOfficeスイートがほかにないのは、MSOfficeがWindowsパソコンにプリインストールされ続けたためです。

独占的な状況を、一つのアイデアで切り開くのは無理があります。

もはや個人向けのアプリよりも、スマートフォンやタブレットの業務利用を前提とした、企業用アプリケーションへ、開発力の主体は移っている感覚があります。

ですので、個人向けコンピュータとしてのスマートフォンを活かすには、まずアプリを購入しましょう。

そしてそのアプリがよければ、無理強いしない範囲で、友人に勧めてみましょう。

アプリとアプリの市場を育てることが、とても大事なことになります。

そのうえで、機器の表記上のスペックでもなく、付属アプリの出来の良さでもなく、このアプリが使いやすいから、このOSを選んだ、という話題が増えれば、さらにスマートフォンの良さが広く認知されるようになると考えています。

コンピュータの発展のサイクル

2013年8月9日 18:27 | パソコン関連 | しまざき

今迄コンピュータに携わってきて、様々な経験や、移り変わりを、自分なりにまとめてみたいと思います。

コンピュータの流れを追っていると、現在のスマートフォンやタブレットの普及は、いままで何度も見てきた流れの繰り返しの一つに見えます。

簡単で、抜けている部分も多くありますが、ざっとした流れをつかむ助けになりましたら幸いです。

コンピュータの誕生

1940年代、誕生したコンピュータは1フロアの設置面積や、数十トンの重さを持つ電子回路による計算機でした。

電子回路で高速な計算を行うことが目的とされ、研究や軍事用途などに限定された非常に高額な装置で、製造自体が一つの国家や研究機関のプロジェクトになります。

このころはまだ汎用性に乏しく、企業でこのコンピュータを使う、という段階にありませんでした。

高価なコンピュータと安価なマイコン

商業用にコンピュータが用いられ始めたのは1950年代。価格は一セット100万ドル(当時の為替レートでいえば3億円以上)。

このころ、ビッグブルーと呼ばれ、長くコンピュータ業界でトップにあり続けたIBMが誕生しています。

時間を経て安くなっていくとはいえ、一セット導入するためには1億円を超え、そのようなシステムでは数メガバイトの磁気ディスクなどの追加だけでも数百、数千万円からが必要でした。

これが汎用機、メインフレームなどといわれる、現在でも銀行や行政機関などでも利用されている高価なコンピュータの礎です。

一台のコンピュータに、複数の端末という計算能力を持たない入出力装置を接続し、複数のオペレーターが利用していました。

1970年代、コンピュータ業界で知らない人のいないIntelが4bitと8bitのマイクロプロセッサを発売しました。

このマイクロプロセッサは個人でも手に入るものでしたが、当初フロッピーディスクさえもなく、入力装置なども16進用キーボード、表示装置は4ケタ程度のLED、メモリも1KB程度のワンボードマイコンという形でユーザーの手に渡るものでした。

卓上計算機から発展したようなコンピュータではありましたが、個人が手に入れることができ、プログラムによってプログラマの思い通りに動作させることができる最初のコンピュータでした。

パーソナルコンピュータ

この8bitのワンボードマイコンに16KBを超えるメモリ、ブラウン管モニタとの接続、アルファベットと数字を備えたフルキーボード、保存用カセットテープやフロッピーなど、現在一式のコンピュータとして最低限ととらえられるようなコンピュータが、パーソナルコンピュータとして発売されました。

これが1970年後半のこととなり、最初に商業展開したものがAppleIIとなります。

時を同じくして、マイクロソフト創業者、ビル・ゲイツ氏はそれまで高校、大学在学中、メインフレームでコンピュータ技術を習得していましたが、パーソナルコンピュータ向けにBASIC言語を移植することから、事業を開始し、世界最大のソフトウェア企業となる一歩を踏み出しました。

最初のパーソナルコンピュータは今から考えられないぐらいに非力でした。商業用に利用できる用途は限定されており、コンピュータをホビーに使う上でゲームというのは大きなウェイトを占めていました。

数十万円するゲームが主な用途のコンピュータというと、今では想像しにくいものがありますが、コンピュータを個人が所有できるという先進性が何よりも重要でした。

このころメインフレームをはじめとした高価なコンピュータの世界では、OSにUnixが登場し小型化、低価格化しオープン化の波が訪れていましたが、規模の大きい企業などが基幹業務ソフトウェアとセットで購入するものである状態からの変化はありません。

マイクロプロセッサの進化と32bit化

やがてパソコン用のマイクロプロセッサも16bit、メモリ1MB前後を備えるようになり、フロッピーディスクや、ハードディスクなども低価格化して、一般にも手に入りやすい状態になりました。

これが1980年代の話ですが、このころからコンピュータを使われている方は、30年近くになります。このころもホビー用途が主なものでしたが、一部表計算や、ワードプロセッサとしての利用も始まり、速い方はビジネスにも取り入れられるようになりました。

1985年、i386という32bitのマイクロプロセッサが発売開始されました。

この32bitのマイクロプロセッサは16bitのものより大きくメモリを扱えるようになり、並列処理を安全に扱うことができるものです。

ここに目を付けたのがLinuxの創始者リーナス・トーバルズ氏で、Unixを独自に32bitのパーソナルコンピュータで実行することを目的として作成されました。

これにより、より高価なコンピュータのソフトウェアをパーソナルコンピュータに持ち込むことができるようなり、コンピュータの可能性が大きく前進することになります。

32bitはLinuxの登場も大きな大きなイベントになりました。

メインフレームのような高価なコンピュータでなく、パーソナルコンピュータのような安価なコンピュータで動作するLinuxの存在がなければ、現在のインターネット、巨大な規模のクライアント・サーバの仕組みは、ある程度の規模の企業以外への普及は数年以上遅れたのではないかと考えます。

メインフレームか、最低でもハイエンドワークステーション規模のコンピュータを持つ企業あるいは教育機関のみが参加できるインターネットを想像してみてください。

このLinuxの成長とインターネットの拡大はちょうどよいタイミングで訪れた感覚があります。

GUIをそなえたOSの普及

32bit時代のもう一つ大きなイベントとしては、GUIを備えたOSの普及です。グラフィックを利用したユーザーインターフェイスは、それまでハードルの高かったコンピュータの利用者を一気に増やしました。

1995年に発売された、Windows95はOfficeとインターネットというGUI普及の二つの歯車がうまくかみ合って、その後続くWindows普及の駆動力となりました。

GUIを最初に取り入れて、一般むけに提供し始めたMacintoshは先進性を持っていましたが、概念としてGUIはDTPなどデザイン、クリエィティブ用途という印象で、多くの人にとっては縁遠いイメージを持たれがちでした。

すでに過当競争といっても差支えないPC/ATという規格のパソコン上で動作するGUIをそなえたOSは、機器自体が低価格であったこともあり、爆発的な普及を実現し、パソコンといえばWindowsという流れをつくりあげました。

端末の小型化、スマートデバイスの時代

コンピュータの出荷台数ベースでみれば、最も少数なのがメインフレームをはじめとする高価なコンピュータ、続いてサーバー、ワークステーションなどの高性能なコンピュータ、そしてそれらをしのぐ、はるかに大きいパーソナルコンピュータという市場になります。

このパーソナルコンピュータの時代を支えたWindowsは、安価である、ハードウェア、ソフトウェアが手に入りやすい、システムに組み込みやすい、というメリットがありました。

またホビーパソコンとして、パソコン登場以来普及に欠かせないゲームの部分を、WinGから始まったDirectXという強固な基盤を成長させ抑えたことは、パーソナルコンピュータの歴史を踏まえてきたマイクロソフトならではの戦略と言えるでしょう。

その一方、あまりにもありふれ安価になりすぎたパーソナルコンピュータから、IBMをはじめ、いくつかのコンピュータメーカーが撤退するなどの動きもありました。

その長い15年近いWindowsの時代から、スマートフォン、タブレットなどスマートデバイスに、コンピュータの主流は移行していっています。

これらスマートデバイスの大半はUnixを基盤にしたOSで動作しており、また、より安価で、より手に入りやすく、より操作のハードルが低いというパーソナルコンピュータの普及の歴史を踏まえています。

またスマートフォンが普及期を迎え、アプリストアなどではゲームが一番のシェアを占めている状況は、いままでの新しい形式、新しい技術のコンピュータが個人向けに投入されたこれまでの流れと同じように感じます。

これからコンピュータの出荷台数でみれば、いままで最も大きかったパーソナルコンピュータよりも、さらに大きい規模のスマートフォン市場がつながるというイメージです。

まとめ。コンピュータのサイクル

1. まずあたらしい機能はより高価なコンピュータで開発されます。

2. それがより安価で小型のコンピュータの発展によって、実行可能になり、取り入れられます。

3. 小型のコンピュータの普及のきっかけになるのはゲームなどのホビーです。

4. ホビーユースのコンピュータが成熟すると、企業で用いられるようになります。

コンピュータが一般化していく過程はおおむねこのサイクルを踏襲しています。

史上初めて製造されたコンピュータが、80年代のゲーム専用機にはるかに及ばない性能であったように、Windows95発売当時のパーソナルコンピュータは、現在のスマートフォンからみれば、かなりの能力の隔たりがあります。

30年前のパソコンユーザーに、2013年で最も出荷されているコンピュータは手のひらに乗るサイズで電話機能と兼用で、Unixを基盤としたシステムで動作している、と言ってもおそらく理解できないでしょう。

しかしやってることはゲームだ、といえば、なんだあまり変わらないな、ということになるかもしれません。

30年の間でさえ、十年ほどのサイクルで、進化し、小型化し、普及、という出来事が何度も起こっていることがわかります。

次の10年のサイクルは想像できても、その次のサイクルを今の段階から予測することは難しいといえるでしょう。

iPhone浸水からの復活

2013年8月8日 12:42 | パソコン関連 | しまざき

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先日iPhoneを浸水により故障させてしまい、Appleストアで交換に至るまでの記録です。

今回iPhone購入時にAppleCare+に加入していたので、それを含めた内容となります。

予期せぬ浸水

その日、筆者の長男の小学校の夏祭りの手伝いをしていました。

手伝いも無事終わり、片付けするときに、かためておいてある発泡スチロールの箱を移動させるように依頼されました。

結構重い箱でしたが、内容物を確認せずに運んでいると、中は氷を入れて冷やしているペットボトルだったようで、溶けた氷の水があふれてズボンを濡らしてしまいました。

普段はiPhoneを防水のスポーツバッグに入れていますが、そのとき家族に風邪の症状があったので、いつでも連絡が取れるように、ズボンの前ポケットにiPhoneを入れてしまっていました。

イレギュラーな状態だったため、浸水のことが全く頭に浮かばず、気が付いたときには、電源は切れていませんでしたが、すでにタッチパネルが反応しない状態になっていました。

Apple Store Genius Barの予約

こういう場合は、AppleStoreに持ち込むのが一番早い解決法ですが、筆者の住む和歌山市から心斎橋AppleStoreまでは二時間弱かかります。

そして修理交換窓口のGeniusBar(ジーニアスバー)は予約制になっており、当日飛び込みでいっても受け付けてもらえません。

夏祭りの片づけが終わったのが土曜7時すぎ、そして帰宅し翌日のGeniusBarの予約はすべて埋まっています。

この予約は各AppleStoreのwebサイトから予約ができるようになっています。

iPhoneからも予約できますが、この場合iPhoneが故障しているので、いかんともしがたい状況です。

GeniusBarの予約はキャンセルが出れば、その時の空き状況が更新されます。

翌日朝からパソコンで予約画面を何度も見るうちに15時からのキャンセルが出たので、予約を行い、心斎橋に向かいました。

iPhoneの交換

iPhoneはタッチパネルがだめになっている以外は、動作はしていましたので、とりあえずパソコンに接続し、iTunesからシリアル番号をメモしました。

本当はそこでiTunesに暗号化してバックアップをしておけば、ログイン情報などをすべてをバックアップできるのですが、タッチパネルが利かないので、ロック解除できずそれはあきらめ、iCloudバックアップの復元で良しとしました。

iCloudからのバックアップの復元は、アプリのログイン情報などがすべて保存されていません。

GeniusBarの予約時間までに到着し、予約時間に名前が呼ばれましたので、受け付けてもらいます。

その後カウンターに通され、どういう経緯でこの状態になったかを申告します。

ここであまり不正確に伝えてしまうと、本来求めている対応が得られないこともありますので、正直に申告するのが最善と感じます。

ここで控えていたシリアル番号を伝えると、AppleCare+に加入していることがスムーズに伝わりました。

現場ではシリアル番号や、機器の情報はiPadを端末にして調査できるようで、契約情報や状態の記録、交換の手配と、領収書の発行まで、スムーズに行っていました。

これで交換までは20分程度、AppleCare+では使用者の過失による故障でも、一回4200円で、契約中二回まで修理に応じる、という契約になっています。

この一回を利用し、4200円で交換されました。交換されるのは新品ではなく、リファービッシュ品(初期不良品等を修理したもの)であるようです。

故障から24時間以内にひとまず電話として復旧させることができました。

実感したこと

iPhone5以降、日本でもテザリング機能が解禁され、それまでiPad持ち出しのために契約していた3G Wi-Fiルーターを解約しました。

また通話専用に置いておいたdocomoの従来型携帯電話も解約していたので、iPhoneが故障すると代替の手段がなくなってしまっていました。

幸いにして、24時間以内に回復できましたが、スマートフォンは複数の機能が集約されているだけに、一度故障してしまうと、それらすべてが利用できなくなるという不便を実感することになりました。

AppleCare+は利用者の過失による故障でも比較的安価に修理する契約ですので、購入一か月以内であれば、加入しておくと安心感はあると思います。

一台で様々なことが便利になるということは、逆の場合は一気に不便になる、ということの裏返しである、それを身をもって体験しました。

ご参考になればと思います。

TeamViewerでiPhoneをリモート操作

2013年7月31日 11:00 | パソコン関連 | しまざき

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TeamViewerでiPhoneをリモート操作することができるようになりましたので、試用してみました。

iPhoneからパソコンをリモートする方法は従来からありましたが、逆方向はあまりほかのものがないようです。

これの使用にはTeamViewerのアカウント購入と、アカウントに対するプラグインの購入が必要になります。

リモート操作の行い方

iPhoneをリモート操作するには、パソコン側にTeamViewerと、iPhone側にQuickSupport

https://itunes.apple.com/jp/app/teamviewer-quicksupport/id661649585

をインストールします。

パソコン側で、TeamViewerを立ち上げ、iPhoneのQuickSupportのIDとパスワードを入力します。

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接続するとこのように、iPhoneのシステム利用状況などが表示されます。

ここでできることはタブを見てもらうとわかりますが、スクリーンショットの取得、プロセスの確認、電子メールのアカウント設定、システムのログの確認です。

スクリーンショットはスクリーンショットを操作される側のiPhoneで手動で取得してもらうと、TeamViewerに転送されます。

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プロセスは、現在iPhoneで動作しているプロセスと、プロセスID、実行時間が表示されます。

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どんなアプリと、どんなdaemonが走っているのか、なかなかこれは見ようと思っても簡単に見られない情報ですね。

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設定からは、Wi-Fiの設定、電子メール、Exchangeアカウントの追加ができます。

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システムログは、iPhoneのlogを確認できます。

これもなかなか見られない情報ですが、何らか不具合があればトラブルシューティングの役には立ちそうです。

メッセージの意味を理解できないと手掛かりにならないかもしれませんが。

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その他機能として、画面左側に表示されているチャットが可能です。

これで操作側iPhone操作者とメッセージのやり取りができます。

使い方と価格など

パソコンのリモートほど、何でもできるわけではなく、むしろ商用利用のモバイルデバイスの、初期設定や、トラブルシューティングを行うためのもののように見えます。

Appleの方針でiOSアプリケーションは他のアプリケーションを操作したり、情報をとることができない造りになっていますので、このリモートはiOSで可能な範囲で、できる限り多くのことができるように工夫がなされています。

個別のアプリの使い方などは、スクリーンショットとチャットでアドバイスなどはできるかもしれませんが、アプリの間を行き来するのは少々手間がかかりそうです。

そういうケースではパソコン越しにビデオチャットで行うなどするほうがスムーズにいきそうです。

これはそのようなカジュアルな用途でなく、例えれば、自社製の企業用アプリケーションを配布して、各事業所などで業務用途に使っているiOSデバイスの設定や、障害対応を目的として作られているような印象を受けます。

これを商用で利用する場合、通常の商用ライセンスに加えて、定価\116,100のAddonの購入が必要となります。

用途は限定されていますが、今後iPhoneをビジネス利用する場合などに、モバイルデバイス管理ソフトの一つとして選択肢に挙がってくるケースもあるのではないでしょうか。

PowerEdge T110の導入・セットアップ

2013年7月29日 16:41 | パソコン関連 | しまざき

PowerEdge

DELLのエントリークラスサーバー機、PowerEdgeT110IIを、社内サーバーとして導入しました。

その経緯と、導入の簡単な説明をしてみたいと思います。

PowerEdgeサーバー導入の経緯

今回のサーバー導入以前は、一般的なデスクトップ型パソコンをファイルサーバー、開発用データベースサーバー、バージョン管理のサーバーとして使用していました。

内蔵のハードディスクドライブはあまり容量がないものでしたので、USBハードディスクを接続してデータ共有領域、もう一台を接続して、それに日次バックアップをとっていました。

単純にこのファイルの二重化のみで十分だと考えていたのは、運用方法として、ローカルに作成したファイルなどをサーバに共有するため、それで三重コピーとなり、ローカルPCのバックアップと合わせれば、ほぼファイルは失われることはないだろうという想定のもとです。

ただ弊社もこの春からメンバーも増え、共同作業が多くなるうちに、ファイル共有サーバーにのみ存在するファイルも多くなり、ファイル共有サーバーの可用性と耐障害性が必要となってきました。

そのため、たとえばRAID1等を利用したWindowsStorageServer2012のような製品も候補に挙がりましたが、データベースやバージョン管理など、汎用的に使うことと、ハードウェア保守をきちんと入れる意味で、PowerEdgeサーバーの購入に至りました。

PowerEdgeT110 IIについて

PowerEdgeT110 IIはDELL社の中でも最も安価なサーバー製品ラインナップで、1Wayサーバーです。電源の冗長化、ハードウェアRAIDやハードディスクのホットスワップがありません。

1Wayサーバーはプロセッサ用ソケットが一つしかなく、プロセッサが一つしか搭載できません。

電源冗長化とは、電源を一つしか持たず、一つの電源が故障すれば、システム全体が停止するということです。

ハードウェアRAIDはRAID専用の拡張カードを持っていて、拡張カードの機能によって、RAIDが実現されるものですが、今回はソフトウェアRAIDです。

ハードディスクのホットスワップの有り無しは、電源をつけたまま、障害ハードドライブの交換が行えるかどうかという差となります。

こう書いてしまうと、はたして十分な可用性を持つのか、と思われる方もいらっしゃると思います。

サーバー自体が停止した際は、USB接続の外部ハードディスクにミラーをとっていますので、それを他のパソコンで読み出し専用の共有をします。

ファイルの編集は個々のパソコンで行い、保守が入ってサーバー復旧とともにファイル共有を行う想定でコストの削減を狙っています。

サーバー機自体のコストを抑えた分、RAID5+ホットスペアの構成をとっています。

三台構成のRAID5で、一台故障の際は、予備の1台がRAIDに組み込まれ、RAID5の再構築を行います。

PowerEdgeT110IIの導入

PowerEdgeT110でRAIDを導入するにあたってオプションのPERC S300というRAID用のカードを選択しましたが、これはチップセットが持っているRAID機能を利用したもので、PERC S300は実質上SATAあるいはSASハードディスク用のホストアダプタです。

これに対応するドライバは現在WindowsServer2003~2008R2までとなっており、最新のWindowsServer2012には対応していません。

このPERC S300用のドライバは、Windows導入以前にあらかじめダウンロードしておかないと、RAIDボリュームにWindowsを導入することはできません。

起動時にCtrl+RでRAIDのセットアップ画面に入ることができ、ここでどの物理ディスクをRAIDに利用して、仮想ディスク(物理ディスク上に構成されたRAIDボリューム)にするかという設定になります。物理ディスクをホットスペアとして登録することもここでできます。

ここでRAID内の実質的なパーティション分割を行います。システムボリューム、ユーザー領域という形で、およそ4GBのRAIDボリュームを切り分けます。

この後、Windowsのインストールに移ります。まずそのままでは、インストールすべきハードディスクが見つからない状態になります。

ここで、RAIDコントローラーのドライバをCD-ROMから読み込ませると、RAIDボリュームがハードディスクとして認識されます。

RAIDコントローラーのドライバーを読み込ませた後は、Windowsのインストーラーのディスクに戻しておかないと、このハードディスクにWindowsをインストールできない旨の警告が表示されます。

この後の導入については、従来までのWindowsサーバーのインストールと同様になります。

導入後のサーバー移転

サーバーのインストールが終わると、ネットワーク越しに、旧サーバーのデータをミラーします。

完全に構築が終わる前にあらかじめコピーしておけば、あとは差分のコピーのみになりますので、時間の短縮になります。

ただ、ネットワークやサーバーの負荷が大きくなるので、これは誰もいない時間帯か休業日を選んで行いました。

そして、バックアップドライブへのバックアップタスクを設定します。

バックアップにWindowsに付属しているRobocopyというコマンドラインアプリケーションを使用します。

robocopy [コピー元] [コピー先] /MIR /E /COPYALL /EFSRAW /NP /LOG+:”ログファイル” /ZB /R:10 /W:30

をミラー用。

robocopy [コピー元] [コピー先] /E /COPYALL /EFSRAW /NP /LOG+:”ログファイル” /ZB /R:10 /W:30

を誤消去防止用バックアップとして、それぞれ別のタイミングで、別のHDDにバックアップするようにしています。

robocopyのコマンドの内容については、また別の機会を設けて説明したいと思っています。

これらのタスクを作り定期実行の確認をしてから、データーベースサーバーやバージョン管理サーバーのインストールを行いました。

バージョン管理はSubversion Edgeが定期バックアップ機能を備えているので、これを利用して、バックアップディスクにバックアップしています。

そして全員の業務のない日を選んで、すべてのデータを新サーバに移転し、バージョン管理のデータを移転。

旧サーバーのファイル共有を停止して、バージョン管理も停止します。

あとは一通りの定期バックアップタスクが無事完了することを確認して、全ユーザー向けにファイルサーバーの移転を通知して、移転の作業は終了です。

これでRAID5ボリューム、外部HDD2つにファイルが保存されるので、全てを同時に失うことがなければ、データの消失には至らないはずです。

これらの作業を終えて

PowerEdge T110IIというエントリークラスのサーバーでも、性能と、データの保全性高めることができました。

低コストでも、何かあった際、できる限りダウンタイムを低減できるものと考えています。

この事務所の中でサーバの設置場所など、様々な下準備と下調べに時間がかかり、ブログの更新が後回しになる状態が続いていましたが、今後また安心できる環境の中で、ブログ更新などが行えるものと思っています。

無線LAN規格IEEE802.11ac(draft)を試す

2013年7月5日 10:00 | パソコン関連 | しまざき

Wi-Fi

一般向けの無線LAN規格802.11ac(draft)での無線LANの構築計画を立て、実際に使用できるかの判断のために、通信速度などを計測してみました。

無線LAN規格について

IEEE802.11が無線LANの規格を定めているもので、この後に続く、a/b/g/n等といった文字は、この規格のなかで、周波数や、方式の違いなどによる差を示しています。

b/g/nという無線アクセスポイントは、一番多く普及しており、またもともと対応しているノート型パソコンや、スマートフォンなども多いです。これらは周波数としては、2.4GHzを利用しています。

弊社事務所でも、ノート型PCや、タブレット、スマートフォンなどのためにこの2.4GHzのアクセスポイントを使用しています。

2.4GHzを利用するアクセスポイントは普及台数も多いため、このところ電波の干渉が多く、到達距離や、スピードに影響が出ることも多くなってきています。

a/n規格と呼ばれる無線LANは5GHzを利用するため、遮蔽物や距離に対しては比較的弱いですが、アクセスポイント普及台数も少なく、干渉も少ないことから、この5GHz帯のアクセスポイントの導入を検討しました。

LANの拡張の計画

弊社の従業員数も増え、事務所の拡張を本格的に検討する上で、コンピュータ企業としてはネットワークがどうしても欠かせません。

Webサイト作成も主な業務ですので、ルーターの外に出ていく通信も重要ですが、社内でのファイルのやり取り、ソースコードのバージョン管理システムとのやり取り、データベースサーバーとのやりとり、などの通信には、より高速性を求められます。

本来有線のLANを敷設するのが正しい方法ですが、現在配管などがないため、増設工事を行うとしても業務との兼ね合いがありますので、即取り掛かるのは簡単ではありません。

そこで、今回LANの拡張のためにこの802.11ac規格の無線通信の導入を検討します。

スクリーンショット 2013-07-04 15.21.29

このようなイメージで構築を考えています。

外部へ出ていく通信は、NTTの回線速度で固定されていますので、社内LANとしてどれだけ使えるのか、ということを主眼にして考えてみます。

IEEE802.11acの親子接続の速度

現在あるLANのスイッチングハブにNEC Aterm WG1800HPを接続しアクセスポイントとします。そして同型のアクセスポイントを子機、イーサネットコンバーターとして、新設されるLANとの通信に利用します。

十分使えるスピードが出るのでしょうか。実効751Mbpsといっても、非常に良好な状態での計測と考えられますので、それだけの速度はまず出ることはないと経験則から考えてテストしてみます。

iPerfの結果

iPerfというネットワークの帯域を計測するアプリケーションの計測の結果は以下の通りです。

2.4GHz(802.11n) 54.82Mps
5GHz(802.11n) 185.6Mbs
5GHz(802.11ac)コンバータ 254.4Mbps
有線ギガビットLAN 922Mbps

クライアントPCとWindowsサーバー間の計測で、それぞれ5回の計測の平均値を出しています。

有線LANはやはり安定して、900Mbps以上出ています。

2.4GHz帯は、他の無線LANアクセスポイントの干渉を受けて、かなり速度は遅いことがわかります。

802.11ac規格、イーサネットコンバータ経由で最大300Mbps出ましたが、平均すると250Mbps程度となりました。

有線LANの3分の1程度の帯域と言えます。

これは計測上のもので、ここから実際のデータを受け渡しするとなると、この通りの結果は出ないものと考えます。

引き続き、ファイル転送の結果を見てみたいと思います。

FTPの結果

FTPによるサーバーへのファイルのアップロードの転送速度です。

STORコマンド発行後ファイルを送信し始めたところからの経過時間と、転送ファイルサイズを割ったものを表しています。

これは一度のみの結果なので、ファイル転送時の電波の状態などにかなり左右されています。

2.4GHz(802.11n) 53.09Mbps 8.34Mbps
5GHz(802.11n) 151.56Mbps  
5GHz(802.11ac)コンバータ 190.54Mbps 130.50Mbps
有線ギガビットLAN 374.66Mbps 444.60Mbps

2台のパソコンで計測し、1台は5GHzの無線アダプタを内蔵していないノートパソコンです。

結果はかなりまちまちですが、iPerfの結果ほどには有線LANとの差はありません。

ファイルのサイズは833Mbyte、802.11acのイーサネットコンバータ経由で35秒です。

有線LANでは15秒程度で、感覚で言えば、有線LANの2分の1というところです。

Windowsファイル共有の結果

2.4GHz(802.11n) 44Mbps 12Mbps
5GHz(802.11n) 288Mbps  
5GHz(802.11ac)コンバータ 240Mbps 190Mbps
有線ギガビットLAN 640Mbps 505Mbps

転送したファイルと機械はFTPと同一の条件です。

ファイルをドラッグアンドドロップした状態から転送ダイアログが消えるまでの時間を計測しています。

Windowsファイル共有は、WindowsServer2008R2とWindows7以降との接続で、SMB2.1を利用した接続となり、ネットワークの帯域が広いほど、転送速度が目に見えて向上しています。

AC-CONV

この計測のために、サーバーと他のパソコン間の通信を止めているわけではないので、無線の状況や、サーバーへのアクセスなどにもよって揺らぎがあります。

833MByteを転送するのに802.11acのイーサネットコンバータ経由で28秒ほど、有線LANでは10秒強です。

まとめ

この有線LANとの2~3倍程度の転送速度の差を、使える、あるいは使えない、という判断は、それぞれの利用シーンや捉え方に応じて変化するものでしょう。

かつてギガビットの有線LANのない時代に、細々とした回線で通信していたことを思うと、筆者としては10年ひと昔の感があります。

無線で100Mbit有線LANをはるかにしのぐ速度で、ギガビット有線LANの3分の1ものスピードは、無線LANに求めているものをはるかに超えたものでしょう。

これだけの速度が常に出るのであれば、利用シーンによっては無線のみでコスト削減することを選ぶことも十分可能でしょう。

802.11ac規格のアクセスポイントは、11nのアクセスポイントとしても高速で、最新のスマートフォンやタブレットなども11n規格の無線通信で恩恵を受けます。

802.11ac規格の無線LANアダプタ搭載のノートパソコンが普及するまでは、まだまだ時間がかかりそうですが、このようなLAN間の橋渡しであれば、機器の普及を待たずに高速化のメリットを生かせそうです。

まだ802.11ac規格はdraftの状態ですが、これから発売される新しいパソコンなどにもアダプタが内蔵されて行くはずです。

将来的には無線でかなりのネットワーク部分を担当することができるようになりそうです。

デスクトップから起動するようになったWindows8.1

2013年6月28日 15:37 | パソコン関連 | しまざき

スクリーンショット 2013-06-28 12.19.09

Windows8の後継である、Windows8.1のプレビュー版が公開されています。

このWindows8.1で最も注目すべきと思われる、デスクトップからの起動について書いてみます。

Windows8.1プレビューのインストール

http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/preview-iso

上記アドレスから、ISOファイルを入手し、仮想マシンとしてインストールを行いました。

現在使っているWindows8をプレビュー版で上書きしてしまうのは、さすがに支障が出ると困ります。

Store経由であれば、回復用のメディアを利用すれば、上書きしてしまっても戻すことができるようですが、ISO版を利用して上書きしてしまった場合は、戻すことはできなくなります。

くれぐれも注意事項をよく読んで、影響のない範囲でインストールしてみることをお勧めします。

ついにデスクトップからの起動も可となったWindows8

今回、大きく取り上げられるのは、タスクバーにスタートボタンが復活したことでしょうか。

スタートボタンをクリックすると、標準ではタイル状のスタート画面に戻るだけで、スタートメニューは依然表示されません。

スクリーンショット 2013-06-28 12.35.18

これを右クリックすると、シャットダウンや、コントロールパネル、タスクマネージャといった、システム的な機能に直接操作することができます。

ここでタスクバーを右クリックすると、

スクリーンショット 2013-06-28 14.14.13

このようなタスクバーとナビゲーションのプロパティという画面が呼び出されます。

Windows8のころは、タスクバーのプロパティでありましたので、ナビゲーションというタブ自体が新設されたものです。

ここで「サインイン時にスタート画面ではなくデスクトップに移動する」というチェック項目があります。

これをチェックすると、起動時など、サインインした際にデスクトップから作業を開始することができます。

上記のような操作が可能になります。

またModernUIアプリ主体のスタート画面とアプリケーションの一覧であるアプリビューが分割され、スタートボタンを押した際に、スタート画面ではなく、アプリビューを呼び出すことができるようになります。

スクリーンショット 2013-06-28 12.31.02

こちらがスタート画面、主にModernUIスタイルアプリという、Windows8と独自のフルスクリーンアプリが並びます。

スクリーンショット 2013-06-28 12.31.53

こちらがアプリビュー。アプリの使用頻度や、アプリの名前順などでソートし、アプリを検索することができます。

かつてWindows95以降、慣れ親しんだスタートメニューはなくなってしまう方向性はこれで確定したように思いますが、ここ数か月Windows8を主として使ってきた筆者としては、デスクトップから起動するようになるだけでも、十分な恩恵があります。

それは、デスクトップから立ち上げたい、という要望を持った方に対して、タスクバーから設定できますよ、とお伝えすることができるようになったことです。

ClassicShellという拡張ソフトを入れて、という話をするのと、もともとの設定で持っているのとでは、意味合いは大きく変わってきます。

あとは、アプリビューを使いやすく並び替えることで、普段のデスクトップワークを行い、それらの用が済めば、たとえばキーボードとマウスを取り外して、タブレットとしてModernUIアプリを使う、Windows8でマイクロソフトの本来提示したかった、タブレットパソコンとしての機能を使いやすく分けることでできるようになりそうです。

従来のWindows8はStoreアプリの充実を待たずに、タブレットとしての機能を表に出しすぎていたために、従来のデスクトップを主として使うユーザーからの反発を招きかねないものとなっていました。

Windows8.1はWindows8ユーザーに無償でアップグレードが提供されるとのことですが、バランスよくユーザーインターフェイスがまとまったWindows8の上位バージョンとして、アップデートをお勧めできるものになりそうです。

Squareカードリーダー

2013年6月18日 10:00 | パソコン関連 | しまざき

sr-swipe

スマートフォンによるクレジットカード決済サービス、Squareが日本でもサービスを開始しました。

これは上の使用例からもわかるように、非常に小さいリーダーをiPhoneなどスマートフォンのイヤホンジャックに接続し、磁気読み取り式でクレジットカードを読み取って、決済を行うことができます。

スマートフォンを通信と読み取り機に使うことで、別途カードリーダー、通信設備などを用意する必要がなく、簡易なレジしかない小売店舗や、飲食店などでも簡単にクレジットカード決済を導入することができます。

北米から事業展開が始まり、今年5月末より日本でも事業展開されるようになりました。

一度のカード読み取りによる取引ごとに、取引額の3.25%からが手数料として差し引かれます。

Square登場の背景

日本的な感覚で言えば、このようなよく理解できない機器を利用するよりも、おサイフケータイとFelicaリーダーのほうが安心なのではないか、という疑問がわいてきます。

確かにFelicaのような非接触型のICカードのほうが記録する情報を複雑にでき、通信経路の暗号化などにも安心感を持てます。

全国津々浦々のコンビニエンスストアのPOS端末でもそれができるのだから、というのは、日本独自の感覚です。

海外でもクレジットカード決済はさまざまな店で使われていますが、複写紙を利用するインプリンタという器具を用いる店舗も多くのこっており、そのためにクレジットカードからカード番号と契約者名、有効期限のエンボス(凹凸加工)がなくならない事情があります。

またレジも簡易な開閉機構しかないものが多く、計算機能も備えてない場合、店員さんがだしてきた計算機で、お金のやり取りを行うお店はかなりの割合であります。

日本のレジは通信機能、Felicaの読み取り、お札を入れるとおつりが出てくる自動入出金など、複雑で高価なPOS製品がかなり普及していますが、世界的に見て、珍しい一地域と言えます。

スマートフォンにNFCが標準搭載されても、世界のどこででも利用できるようになるまでには、まだまだ時間がかかる、という現状があります。

そんな中にSquareのようなスマートフォンと$10あまりの簡易なリーダーがあれば、クレジットカード決済を導入できてしまうというのは、技術革新と呼んでも差支えのないものでしょう。

Squareの技術

Square技術的なバックグラウンドについて、セキュリティ上あまり詳しく解説はしていませんが、カード読み取りにイヤホンを接続するオーディオジャックを利用するというのは、端末の低価格化にかなりの貢献をしています。

そもそも、かつてアナログ回線しかない時代は、音声を通じたデータ通信は当たり前でした。いまでもファクシミリを利用する場合は、雑音のようなデータ通信の音を耳にする場合もあるかもしれません。

iPhoneであればLightning端子、Androidであれば、MicroUSB等で接続する機器を考えますが、そのような構成をとれば、価格は現在の3~4倍、それにAppleであればサードパーティーのアクセサリとして、認可が下りるかどうか、というハードルがあります。

推測ですが、iPhoneアプリとカードリーダはおそらく音声によって、アプリとの通信を行い、カード情報を暗号化してやり取りし、それを3GやLTE、あるいはWi-Fiの電波を通じてカード決済センターに暗号化通信、決済の可否を通知する、という仕組みになっていると考えます。

このカードリーダーは単純な磁気読み取り装置ではなく、小型のコンピュータが内蔵されており、データの双方向通信を行えるものではないかと考えます。

リーダー-アプリ間の通信、アプリ-決済センター間の通信については、SSLや公開鍵暗号化など確立された技術が利用されています。

ただ技術的に暗号化がどれだけ可能であっても、それだけでは不正な決済を監視することはできません。

これについては、まず店舗従業員による、期限、名前の目によるチェック、スマートフォンのタッチパネルによるサインのチェック、あからさまに怪しい高額な決済については、カードリーダを通す前の人によるチェックになります。

センターに対して情報が送られた後は、クレジットカード決済センターには、普段通りでない異常なカードの利用を検出するノウハウを持っています。

不正な決済が行われた痕跡があれば、カードの利用停止などがおこなえる仕組みが出来上がっています。

機械の前後に、人によるチェックがあってこそ、このような簡易な機器によるクレジット決済が可能となるわけです。

ケーブルのないコンピュータ

カードリーダーとの通信、タッチパネルによる認証コードの入力、センターと安全な通信機能があれば、カード決済機としては十分な性能を持つことができます。

今までは無線による通信については安全ではない等の理由で、有線の決済専用回線などを用意していたことなどを考えると、機器、通信インフラなど、導入にはかなりのイニシャルコストがかかっていました。

しかしスマートフォンが、これらの機能を十分備え、手のひらの上に収まってしまうオールインワンのコンピュータとして、通信ケーブルの届かないところ、電源の届かないところへコンピュータの能力を延長しています。

このようなモバイル機器の利用は、コンピュータの新たな可能性を感じさせます。

そもそも簡単な仕組みで、個人用でしかなかったパーソナルコンピュータが、現在のビジネスにおいて欠かせない機器になったように、スマートフォンやタブレットが新しいビジネスに取り入れられ、溶け込んでいく将来はすぐそこにあるように感じます。