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YosemiteとAppleの生き残り戦術

2014年10月27日 14:03 | パソコン関連 | | 379 views
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iPhoneはiOSを搭載した唯一のスマートフォンですが、おおきなスマートフォンのくくりの中で、特異な存在か、といえば、大半の方にとってたくさんの選択肢のうちの一つです。

Appleには他スマートフォンメーカーに比べると、ブランド力があるという点では一歩飛び抜けています。

元々Appleはパーソナルコンピューターのパイオニアとして持っていたカリスマ性や、ブランド力を一度失いかけ、スティーブ・ジョブズ氏復帰後の時代にそれを再び取り戻した経緯があります。

しかし近年iPhoneも退屈になったという声が聞かれる中で、このブランド力をどうやって維持していくのかが、今回のMac OSの最新バージョンYosemiteに現れていると考えています。

iPhoneの端末としてのMac

iPhoneを様々な機器のハブにする戦略の中で、MacもiPhoneを通信のホストとして見立てた場合、端末としての機能が大幅に拡張されました。

これはかなり驚くべき事で、コンピュータにおけるホストと端末は、ホスト側の性能が大きいことが基本でした。

当然iPhoneは現在のパソコンと比べれば小さい規模のコンピュータです。ただ3G、LTE、VoLTE、GPS、Bluetooth4.0、Wi-Fiなど通信の機能をコンパクトサイズでリッチに持っています。

iPhoneに着信した通話、メッセージをMacで受けることができる。iPhoneのインターネット共有をMacからONにする。Macの作業をiPhoneで移動中に続け、移動が終われば再びMacでの作業に戻れる。

iOS8とYosemiteでこのような機能が追加されました。Yosemiteとしては受ける部分だけを作ればよいので比較的安定感がありますが、iOS8はホストになる側ですので、かなり大きな改修となった跡がいくつも見受けられます。

Macintoshが登場した時から通信機能は重視されており、かつてはケーブルの届く範囲、Wi-Fiの届く範囲から、現在世界中に広がる3GやLTEを使えば、どこからでもネットワークごしのサーバーを利用できます。

通信SIMを搭載できるノートパソコンなどは今までも多くありましたが、普及度として低いのはやはり用途が限定されるためでしょう。別に電話も持たねばなりません。

筆者のようにMacとiPhoneを合わせて利用していると、最大限に恩恵を受けるアップデートであることは確かです。

ただこのiPhoneとMacの融合が、現在圧倒的に多いMacを持たないiPhoneユーザーにとって必要でないことも確かでしょう。

iPhoneの付加価値と競争力

ハードウェア面で見れば、液晶ディスプレイの精細度、プロセッサメモリ搭載量、BluetoothやNFCなどの通信機能、AndroidとiPhoneの差はほとんどないと言っていいでしょう。

iOSはソフトウェアで拡張できそうなことは、なんでも実装していっています。健康管理のHealthKit、家電管理のHomekit、Mac OSから引き継いだCore AudioでDTMにも対応など、使い始めればiOSとiPhoneに囲い込まれてしまう独自機能をいくつも持っていますし、サードパーティーにも新たな商品展開ができる下地を作っています。

今回のYosemiteもBluetoothを使ったiPhoneの機能拡張の一つになります。

AppleWatchはAppleのiPhoneの付加価値を強化する戦略のようです。まだリリースまで時間があり、どれだけの効果を示すのかは今の所わかりません。

もうすでにスマートフォンは文房具のようにありふれたもの、コモディティであるとAppleは認識していると考えます。そもそもそうなることはリリース時から想定されていたでしょう。

IBMは現在のPC/ATというパソコンの規格を定めながらも、パソコン事業からは撤退しました。IBMはコンピュータ界の巨人でブランド力としては十分なものがあり、汎用機やサーバーとセットでパソコンを販売する相乗効果もありながらも、利益率の低いパソコン事業を売却しました。

利益率を下げてのシェア争いになれば、このような未来が見えます。土壇場まで追い詰められているわけではない今の状況から、いかにスマートフォンだけでないコンピュータ企業Appleとしてのブランドを強くし、広げていけるかという試行は続けられていくでしょう。