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iPhone5Cの意味

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iPhone5Cの意味

日本時間9月11日の深夜のイベントでiPhone5CとiPhone5Sが発売されました。 ハイエンドのiPhone5SとエントリのiPhone5Cの二つの種類に、ラインナップが分割されましたが、これはどういった意味を持っているのでしょうか。 スマートフォンのシェア iPhoneを開発販売しているApple社は、筆者は常にハードウェアメーカーとして捉えています。 ハードウェア販売の利益によって成り立っている企業です。 Androidは各国複数のメーカーから提供され、あらゆる携帯電話業者によっても発売されていますので、iPhoneよりも市場シェアは大きく占めている事になります。 AppleはAndroidの市場シェアが大きくなり、数の上での少数派になる事に対しては、焦燥感は抱いていないものと思われます。 設計開発、部品調達、OSにかかる費用を回収し、十分な利益を上げる事ができれば問題ありませんし、実際にiPhoneの販売実績は年々増えてきています。 現在世界市場でシェアを伸ばしているAndroidは、日本国内で売られているような高機能モデルではなく、製造原価を押さえ、利用者負担の小さい普及型と呼ばれるモデルです。 国内では高機能モデルでも、通信量が高い事と、契約者を奪い合う市場の構造のおかげで、初期投資は安く押さえる事ができるようになっていますが、このあたりは国によってまちまちです。 この普及型の投入で成功している大きな企業はSamsungです。 多く売れれば売れるだけ量産の効果も出て、半導体部品なども自社生産できるので、より安価なモデルを、新興国をはじめとした国々で発売する事ができています。 iPhone5Cの登場 この中でAppleも本腰を入れて、普及型iPhoneに取り組む事にしたようです。 メリットとしては、新興国に市場を広げる事ができること。 デメリットとしては、現在iPhone普及率の高い国において、ハイエンドモデルのシェアが低下する事でしょう。 スペックシートを見てみると、iPhone5Cは外装以外はiPhone5とほぼ同じ性能を有しています。 iPhone5はおよそ数千万台からの出荷数がある成功したスマートフォンであり、この部品構成を引き継ぎ、外装を削りだしアルミニウムから、ポリカーボネートに変更したiPhone5Cは、携帯電話事業者に卸す価格は比較的小さいとはいえ、十分な利益を持っている事が想像されます。 薄く、軽量にこだわっていたAppleが、コスト減のために重量を増やすというのも、従来とは路線が大きく異なったものである事を象徴する事でしょう。 市場拡大の意味 ハードウェアが多く販売される事はもちろん重要ですが、Appleが独自のストアで販売する、音楽、映画、電子書籍、そしてアプリのマーケットを拡張する事です。 特にアプリは重要です。AppleのiTunesストアで販売する商品は、電子的なものなので当然在庫はありませんし、仕入れもありません。 ただ、音楽などに関しては大元の配給元との交渉もあり、Appleとしての販売利益を一様に決定する事はできません。 現在までにAppleはアプリ開発者に対して、100億ドルの支払を行ったと2013年のWWDCで発表しましたが、アプリの開発者側の取り分は7割とAppleにより決められています。 売上総額でおよそ140億ドル、決済にかかる費用などを考えて、最低でも20億ドルほどが5年間のAppleのアプリ利益となっています。 そのうち2013年が約半分を占めているのは、iPhone普及台数がそのままアプリの販売数につながって急増している、という事です。 アプリ内で課金されるものについてもこの7割ルールが適用されるので、無料のゲームばかり売れているとしても、アプリ内の課金がある程度支払われれば、それはAppleの利益となります。 この利益について、開発者向けツールを開発する元手はあるでしょうが、OSの開発と一つになったものですので、アプリの売り上げは、ほぼ元手はかかっていないものと考えても良いかもしれません。 このアプリ市場を新興国で開拓する事が、Appleにとってはより利益増につながり、それがiPhone5Cに託された役割ではないかと考えます。

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フリーウェアとアプリストアの行方

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フリーウェアとアプリストアの行方

フリーソフトのこれまで パソコンを使う上で、便利なフリーソフトに助けられたことは、誰しも経験のあることと思います。 ちょっとした画像の加工編集、ファイルの圧縮展開、FTPのクライアント、テキストの制作などなど、様々な個人開発の小さくて便利なアプリケーションが多彩にあることが、Windows全体の価値を高めていたといっても過言ではありません。 これらのソフトウェアは、製作者の個人的なニーズによって開発が開始され、他にも同じニーズのある人に対して、製作者の善意によって公開されているものがほとんどです。 製作者のニーズを満たした時点で、開発が停止してしまうことも多くありますが、中には多くのユーザーが利用することにより、様々な要望が生まれ、バージョンアップを繰り返して使いやすくなっていくものもあります。 しかし無償のアプリであっても、継続したバージョンアップには、開発者の時間と、開発ツールの更新に伴う費用などが発生することになるのは自明のことです。 これらの負担に耐えられなくなり、開発が終息したフリーソフトも沢山あるはずです。 いくばくかの労力と開発にかかる費用を回収できれば、それらのソフトの開発も続けられたかもしれませんが、個人的にユーザーから利用料を徴収する仕組みを作るのは、難しいことでした。 シェアウェアとして成功した例として秀丸エディタがあると思いますが、ライセンスの入金確認と、ライセンスの発行などに更なる労力を割くことは、本業が別にある兼業プログラマとしてはハードルが高いことでした。 アプリストアの登場 iPhoneのAppStoreを皮切りに、MacAppStore、GooglePlay、WindowsStoreなど、さまざまなプラットフォーム向けのアプリストアがサービスを開始しています。 これらはアプリの配布を一元化するという意図もあります。開発者各々のWebサイトを訪れて、個別にダウンロードする必要がありましたが、こういったアプリストアはアプリストア内で検索すれば、目的のアプリを簡単に探し出すことができます。 しかし最も重要な意味合いは、ソフト開発を簡単に収益化することができるという点でしょう。 価格はそれぞれ開発者が0円から自由に設定することができます。100円や300円、数千円から数万円するアプリも販売されています。需要と設定価格がうまくかみ合えば、安価なアプリでも十分な収益となりえます。 うち、何割かはストア運営の手数料として差し引かれ、開発者に手渡される仕組みになっています。iOSのAppStoreであれば、3割がAppleの収益となり、7割が開発者にわたります。 このような仕組みは運営する企業にとって、開発者の囲い込みとユーザーの囲い込みを同時に行うことができる、二重のメリットがあります。 簡単に収益化できるアプリストアのある環境が、開発者にとっても魅力的に見えますし、ユーザーも一度お金を払ったアプリが多くなればなるほど、他の環境に移りづらくなります。 アプリを買うということ 筆者の個人的な経験での例となりますが、inSSIDerという無線LANの電波の強さや、干渉などをグラフで可視化できる素晴らしいソフトがあります。これはWindowsバージョンは無料で配布されています。これがMacAppStoreでは現在450円です。 筆者は主にMacBookProをモバイルPCとして使っているので、MacAppStoreからこのソフトを購入しましたが、この価格が高価であるとは思えませんでした。有用性を考えれば、むしろ安価であると思います。 ニーズがあって、ニーズに見合う価格であれば、購入したいと考える人は多くいるはずです。 また一方で、どうしても無償でないと嫌だというユーザーがいることも確かです。そういう方でも必要があれば、商用のパッケージソフトは購入することもあると思います。 たとえばホームビデオ編集などをなどをして、DVDに書き込むという必要が生まれた場合、フリーソフトだけで何とかして、完成させることも可能ですが、そういった情報収集などが手間であれば、簡単にできるオールインワンパッケージを家電店などで購入します。 いまはまだ、アプリストアで有償のアプリを買う、という行為に慣れていない人が多い、という段階ではないかと考えます。 簡単に言えば、詐欺的なアプリにたとえ100円でも支払うのは嫌だ、という感覚は誰もが理解できることでしょう。 どのアプリストアも黎明期で、まだまだアプリの総量を増やしていくことが一番重要な課題であり、不要なアプリが淘汰されていくレベルには達していません。 これがやがて成熟した市場となった頃には、ユーザーの意識も、開発者の意識も整理されてくるのではないでしょうか。