2016年を振り返って

2016年のITも様々な動きがありました。印象深いことあげてみたいと思います。

筆者としてMicrosoftが開発者向け製品を一気に展開したのは大変興味深いことで、歓迎すべきことだと考えています。

スマートフォン向けクロスプラットフォーム開発環境Xamarinを無償化しVisual Studioと統合しました。またVisual StudioをLinux、Macに対応させるなど現在まででは考えられない意欲的な施策を行っています。

Windows環境上にLinuxの標準シェル、bashを実行するbash on WindowsなどもLinuxとWindowsの両方で開発を行うエンジニアにとって便利な機能です。

SQL Serverや.net coreをlinuxで動作できるものにするなど、Microsoftの開発環境経験を持つエンジニアが他のOSでもそのままに応用できる範囲が広がりつつあります。

できるだけWindows環境にユーザーを囲い込もうとしていたMicrosoftのこのような方針転換には驚き、本気を感じさせるものです。

その他にはAIや深層学習について一般に向けて大きな理解が得られた一年でもあります。

囲碁という要素が大きく確実な解のないものに対しAIが人間を打ち負かすということは大変難しいことですが、これを成し遂げたことでAIに対する一般の認知は広がりました

AIは人間と同じように考える技術ではありませんが、一つのことに対しデータを与えれば無数のシミュレーションを繰り返して、新たなパターンを生み出していくものです。覚えるというところから一歩進んで、新たに見つけ出し、それをきっかけに新たに見つけ出すということを高速な計算速度で繰り返し続けます。

これらは特定の分野で人間が考え出すことよりも優れたものになる可能性があり、囲碁という特定の分野でそれを証明した形です。

今後様々な業務にこれらの技術が用いられ、人間が考え出す以上の効率の良い方法や新たなデータ利用法が見つけられていくかもしれません。

クラウドについては個人向けクラウドストレージにAmazonやGoogleなどが本腰を入れると共に、DropboxやEvernoteなどのクラウドサービス先発企業が個人向けから業務向けにシフトしていきました。

クラウドはBtoCからBtoBに移行することで、固定収入を得て企業の運営に安定感が必要ということが決定的になったように感じます。

AmazonやGoogleについてはすでにBtoBで大きな商業規模になっており、そこから個人向けのクラウドサービスを行うことは比較的容易です。

クラウドは競合に追従するため年々必要とされる規模や投資が大きく、不確定なBtoC向けの規模縮小は仕方ないところはあるように感じます。

2016年を振り返るとこのようなことが印象的でした。2017年の新たな動きにも注目していきたいと思います。

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